1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09207101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桐谷 滋 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90010032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 由紀雄 慶応義塾大学, 言語文化研究所, 教授 (80100410)
波多野 誼余夫 慶応義塾大学, 文学部, 教授 (60049575)
久保田 競 日本福祉大学, 情報社会科学部, 教授 (30027479)
杉下 守弘 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10114513)
小嶋 祥三 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70027499)
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Keywords | 「心」の発達 / 認知発達 / 概念発達 / 言語発達 / 認知発達障害 / 認知科学 / 言語科学 |
Research Abstract |
本特定領域研究では、就学期までの児童における概念発達、言語発達及び認知発達障害を対象に三つの研究設定して研究を進めている。各班の研究成果の発表と相互連絡のために平成11年度は6月(東京)、10月(京都)に全体会議を開催し、1月(東京)に成果報告会を開催した。 まず、6月の会議においては、「心の発達」研究に関連した今後の研究課題の一つとして、年少児における対人関係の理解の問題を取り上げ、シンポジウム「少子高齢社会における心の問題一対人関係を中心に」を開催した。「日本人の子育てはどう変容したか?」(正高・京大)他の発表・討論があった。これを受けて6月にシンポジウム「心の可塑性と認知的成長の促進:発達障害研究からのアプローチ」10月に講演会「変動する社会における人間形成」を開催した。又、10月には人の認知発達と動物の認知発達の比較研究を中心としてシンポジウム「動物は理論を持つか」を開催し、「概念から理論ヘ-動物認知研究の新段階-」(渡辺・慶応大学)他の研究発表があった。1月の会議ではシンポジウム「脳機能画像研究」を開催した。三次元知覚等、認知機能に関する基礎的研究成果がまとめて発表されると同時に「聴覚野における音声情報処理機能の発達的変化」(今泉・東京大学)「言語音処理の神経基盤:脳磁場(MEG)を指標とした検討」(小山・岡崎生理学研)「固有名詞を想起中の脳の賦活部位」(辰巳・東京都老人総合研究所)等言語機能に関する脳機能画像研究の成果が検討された。又、教育場面における認知発達の研究に関連し、シンポジウム「教室でのディスコース・子どもの説明のスタイル」を開催し、「説明における知識と推論の発達」(内田・お茶大)等日米比較を中心に授業のスタイルと児童の説明における推論機能発達の研究の可能性が討論された。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] 久保田競: "前頭葉機能とリハビリテーション"リハビリテーション医学. 36・8. 521-525 (1999)
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[Publications] Kawashima, R.: "Selective attention to visual auditory utterance -APET study-"Neurolmage. 10. 209-215 (1999)
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[Publications] Hatano, G.: "A developmental perspective on informal biology"Folkbiology. 321-354 (1999)
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[Publications] 小林哲則: "ヒューマノイドロボットにおけるマルチモーダル会話インタフェース"電子情報通信学会技術報告. 113. 121-126 (1999)
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[Publications] Watanabe, S.: "Enhancement of view point invariame by experience pigeons"Current Psychology of Cognition. 18. 322-336 (1999)
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[Publications] Biro, D.: "Numerical ordering in a chimpanzee (pan troglodytes) : planning, executing and monitoring"J. of Comparative Psychology. 113・2. 178-185 (1999)
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[Publications] 廣瀬肇: "音声・言語障害の身体障害者認定の問題点"JOHNS. 15・8. 1165-1168 (1999)
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[Publications] 小嶋祥三: "ミラーニューロンと言語の起源"科学. 69・4. 404-408 (1999)
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[Publications] 小嶋祥三: "チンパンジーの聴覚と音声・言語の起源と進化"基礎心理学研究. (印刷中). (2000)
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[Publications] 杉下守弘: "ファンクショナルMRIによる言語機能へのアプローチ"失語症研究. 19・3. 157-162 (1999)
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[Publications] Imaizumi, S.: "Development of adaptive phonetic gestures in children : Evidence from vowel devoicing in two different dialects of Japanese"J. of Acoust. Society of Ameria. 106・2. 1033-1044 (1999)
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[Publications] 大津由紀雄: "言語の獲得と喪失"岩波書店. 191 (1999)
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[Publications] 岡本夏木: "ことばと認知の発達"東京大学出版会. 201 (1999)
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[Publications] Imaizumi, S.: "In Recent Advances in Biomagnetism"Tohoku University Press, Sendai. 810 (1999)