1997 Fiscal Year Annual Research Report
時間分解測定によるシリコンクラスターの表面反応と光ルミネッセンス
Project/Area Number |
09216202
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
村上 浩一 筑波大学, 物質工学系, 教授 (10116113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧村 哲也 筑波大学, 物質工学系, 講師 (80261783)
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Keywords | シリコンクラスター / シリコン超微粒子 / 時間分解構造測定 / レーザープラズマ軟X線吸収分光 / 可視発光 / 光ルミネッセンス / レーザーアブレーション |
Research Abstract |
過渡的に数TorrのArガス雰囲気でSiのレーザーアブレーションを行い,その後のクラスター化の動的過程をレーザープラズマ軟X線吸収分光法を用いて15μsまで測定した.しかし,Siクラスターは検出されず,この時間域で観測されるものはSi-価イオンとSi原子であり,本実験条件では15μsまでは顕著なクラスター化が起こっていないことが明らかになった.一方,時間分解光ルミネッセンス測定の結果は,約1msでブロードな吸収バンドを持つSiナノクラスターからの発光が増加しており,この時間領域でSiナノクラスターが生成していることを見い出した. また,レーザーアブレーションによりSiナノクラスター化を行い,シリコン基板に堆積し,それをHF溶液で処理し,表面の水素タ-ミネーションを行った.FTIR測定を行った結果,Si-H振動がみられ,表面は水素終端している.しかし,光ルミネッセンスは観測されなかった.これは,大気中での実験であるため,表面の一部のSi-Hボンドが変化して,酸化が起こり,発光効率が低下したものと考えられる.続いて,それが自然酸化してゆくに伴い,FTIRでSi-O-Siボンドの顕著な増加が観測され,また1.6eVの光ルミネッセンスも増加してゆくことが明らかになった.したがって,Siナノクラスターの表面を酸化によって十分に保護すると可視発光強度が増すことが示された.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Murakami 他: "Dynamics of Si Plume produced by Lasar Ablation in Ambient Inart Gas and Formation of Si Nanoclusters" Proc.COLA'97. (印刷中).
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[Publications] T.Makimura 他: "Silicon Nanoparticles embedded in SiO_2 Films with Visible Photoluminescence" Proc.COLA'97. (印刷中).
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[Publications] N.Fukata 他: "Hydrogen Molecules in Defective Silicon" Jpn.J.AMl.Physics. 36. L1456-1459 (1997)
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[Publications] N.Fukata 他: "Hydrogen Molecules and Hydrogen-related Defects in Crystalline Silicon" Phys.Rev.B56. 6642-6647 (1997)
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[Publications] K.Murakami 他: "Formation of Hydrogen Moleculesiv Crystalline Silicon treated with Atomic Hydrogen" Mat.Res.Soc.Symp.Proc.442. 269-274 (1997)
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[Publications] T.Makimura 他: "Nano-Structured Silicon-Based Films with Visible Light Emisseor Synthesized by Lasar Ablation" Mat.Res.Soc.Symp.Proc.452. 135-140 (1997)