1997 Fiscal Year Annual Research Report
ディーゼル排気ガス中のNOxとパーティキュレートの同時除去触媒の開発
Project/Area Number |
09218207
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
富田 彰 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (80006311)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 浩一 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (00292300)
京谷 隆 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (90153238)
|
Keywords | ディーゼル排気ガス / NOx / パーティキュレート / 炭素 / 表面化合物 |
Research Abstract |
ディーゼル排ガス中の有害物質であるNOとパーティキュレートを同時に除去するための触媒開発を行った。コ-ジェライトハニカムにアルミナをコートし、その上に、これまでの研究でもっとも活性の高かったPt金属を担持したものを触媒として用いた。触媒上にすす状炭素を析出させたものとNO/O_2混合ガスとの反応を行った。昇温反応では400°C程度まで炭素の燃焼とNOの還元が同時に起こり、両者の同時除去を低温で達成することができた。700°Cまで昇温後、残存した炭素を500°Cで燃焼除去し、再度炭素析出させて同じ反応を繰り返したが、活性低下はほとんど見られず、同じ温度領域で同時除去反応が進行する。炭素が存在する限りNO還元を持続できることになる。問題点としては、400°C以下での低温領域で、量は10ppm程度と少ないもののN_2O生成が見られたことであり、この点を今後解決する必要があろう。一方、反応機構を明らかにするために異なる同位体を含む反応ガスを用いた過渡応答反応を行い、Pt触媒、酸素の存在が反応挙動にどのように影響するかを調べた。Pt触媒が存在しない場合には反応は進行しない。Pt触媒が存在するが、酸素が存在しない場合、NOはPt上で直接N_2あるいはN_2Oへ転化する機構で反応が進行する。一方、両者が存在する場合、NOの一部の窒素分が一旦炭素上に蓄積し、その窒素がPt上に解離吸着したNOと反応することによりN_2あるいはN_2Oへ転化する機構が支配的となることが明らかになった。
|
Research Products
(1 results)