1997 Fiscal Year Annual Research Report
人工現実感を用いた精密機械作業者の負荷および技能の評価
Project/Area Number |
09220201
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
加藤 秀雄 千葉大学, 工学部, 教授 (80009711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 孝春 木更津工業高等専門学校, 教授 (70042645)
揚 友沈 千葉大学, 工学部, 助手 (10282443)
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Keywords | 人工現実感 / 精密機械作業 / 作業負荷 / 作業能率 / 作業精度 / 技能 |
Research Abstract |
本研究では,熟練技術者の重要性がとくに認識されている旋盤による突切り作業とボール盤による微小穴あけ作業を対象としたシミュレータを開発し,これを用いて作業中の作業者の血脈,呼吸等の生理情報,制御デバイス操作パターン等の情報から作業者の負荷および技能レベルを評価することを試みた. シミュレータの構成は,(1)実機と同じハンドルに力覚提示アクチュエータとしての直流モータを接続した入力デバイス兼力覚情報提示装置,(2)CRTによる視覚情報提示装置,(3)FM音源による聴覚情報提示装置,(4)工作物や工具の形状および位置,両者の干渉による塑性および弾性変形等の計算を行う計算機からなる.(4)においては,シミュレーションモデルの計算を精密に行おうとする場合,計算量が極めて大きくなるため,前3者の制御用PCとは別の高速計算機をLANで接続して用いている.ただし,LANにおいてはデータ送受信の遅れが一定ではないため,長時間の遅れが生じた場合の対策として制御用PCでも簡易的なシミュレーションモデルの計算を行えるようにしている. 作業者の負荷の評価はフリッカ値と疲労の自覚調査得点により行うこととし,作業者の血脈周期の分散,呼吸振幅,切削力波形パターン,ハンドル回転角変化パターンおよび空送り時間と実切削時間の比からそれらをニューラルネットにより推定する場合,実際の工作機械作業では若干のばらつきはあるものの推定は十分可能であることがわかった.シミュレータによる作業負荷の検討においても同様な結果を得ている.さらに作業能率の評価指数および作業精度による技能レベルの評価についてもその有効性が確認されている.
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