1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09220211
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
美濃 導彦 京都大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (70166099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 嘉之 東洋紡績株式会社, 総合研究所, 研究員
渡辺 正子 京都大学, 工学研究科, 助手 (70127158)
亀田 能成 京都大学, 工学研究科, 助手 (70283637)
辻 斉 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助手 (50207362)
角所 孝 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助教授 (50263322)
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Keywords | 仮想空間 / 着服シミュレーション / 仮想服飾環境 / 仮想空間対話 / フォースフィードバック / 実時間処理 / 衣服設計 / 布の剛体化 |
Research Abstract |
仮想空間内で、衣服を着用した人物を表示し、衣服を設計するための空間操作機能を実現した。実現した空間操作機能は、衣服設計現場での調査結果をもとに選択した、布の移動、切り取り、縫合、ピン止め、の4種類で、パタンナーの作業を仮想空間で実現することを目指した。 対話操作をするにあたっては、実時間で布の形状計算ができる必要があり、そのための布のシミュレーション技術の高速化を実現したが、絶対的な計算量が膨大であるので、実時間で対話処理を行う布のサイズは限られている。これが、パタンナーが行う布切れを貼り付けてサイズや形状を確認する作業を、仮想空間での操作対象とした理由であるが、衣服設計においては、この過程がサンプルメイキングと呼ばれ最も時間のかかる過程である。 実現したシステムの特徴を研究成果として以下にまとめる。 (1)実空間において布を移動しようとすると、布が絡まるので両手で操作しなければならない。仮想空間では、柔軟物体がそれらしく振る舞うようにためには、膨大な計算が必要である。布の移動においては、実空間での布の振舞いが操作の弊害になる。そこで、布の移動時には、布は柔軟物体ではなく剛体として扱うことにより、仮想空間内での布の取り扱いを一点で行えるようにすると同時に、計算量を削減した。 (2)仮想空間において柔軟物体を操作する場合、視覚だけでは物体を触っている感覚が得られない。そこで、触覚フィードバックを併用し、操作感を向上させるだけでなく、布の触感を与える試みを行った。 (3)仮想空間では、操作対象物を正確に指定することは困難である。そこで、操作点の近くにある対象物を操作対象と解釈することにより、操作性を向上させた。
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[Publications] 美濃 導彦: "仮想服飾環境における操作認識" 電子情報通信学会ソサイエティ大会. A-16-6. (1997)
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[Publications] 美濃 導彦: "点の対応に基づく3次元形状の類似度尺度" 電子情報通信学会ソサイエティ大会. D-12-38. (1997)
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[Publications] 美濃 導彦: "仮想空間における対話的衣服設計に関する基礎的検討" 情報処理学会研究報告. HI75-8. (1997)
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[Publications] 美濃 導彦: "3次元モデルを利用した人体計測の試みと応用" 画像電子学会25周年記念イベント. (1997)
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[Publications] 美濃 導彦: "三次元モデルを用いた人体形状の計測" 第40回自動制御連合講演会. 67-68 (1997)
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[Publications] 美濃 導彦: "画像を利用した3次元モデル処理-人体形状計測への応用-" システム制御情報学会 ASP研究分科会. 9月. 1〜8 (1997)