1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09221204
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小菅 一弘 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30153547)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹尾 光治 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50271870)
|
Keywords | 分散協調制御 / マニピュレータ / 移動ビ-クル / 複数ロボット / 負荷分配 / 軌道推定 |
Research Abstract |
社会の高齢化とともに,人と共存・共生できるようなロボットの開発が求められている.一般に,大きなロボットは,その安全性から,人との共存には適さない.そこで,大きなもののハンドリング等では,必然的に複数の移動機構を有したロボットを用いて作業を行うことが必要になる.複数のロボットを用いて作業を行うロボットの協調制御間題に関しては,過去いろいろと研究が行われてきたが,マニピュレータの協調制御問題がほとんどであり,移動機構を有するロボットに関しては,ほとんど議論されていない.複数の移動ロボットを制御する場合,(1)各ロボットはそれぞれのコントローラで制御されるので,単一のコントローラを前提とした従来の制御システムは用いることができない.(2)移動ロボットは一般に非ホロノミックな拘束条件によってその運動が記述されるので,ホロノミックな拘束条件に支配されるマニピュレータの制御アルゴリズムは適用できない.(3)ロボット間の通信負荷を考えると,ロボット間の通信を前提としない制御系が好ましい.そこで,本研究では,複数のロボットによる単一物体の操り問題を考え,それぞれのロボットはそれぞれのコントローラで分散的に制御される,リーダ・フォロワタイプの制御系を提案した.すなわち(1)ハンドリングする物体の軌道はリーダのみに与え,それ以外のロボットは,物体の運動に基づきリーダの運動を推定し,推定した運動に基づいて協調して物体を操る,新しい分散協調制御アルゴリズムを提案し,ホロノミックなロボットを用いた実験によりその有効性を確認した.(2)非ホロノミックな対向2輪型の移動ロボットに対し,デユアルキャスターアクションを導入した,新しい,分散協調制御アルゴリズムを提案し,非ホロノミックなロボットも,ホロノミックなロボットと同様の制御系が構成できることを示し,実験によりその有効性を確認した.
|