1997 Fiscal Year Annual Research Report
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09237259
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
伊藤 正時 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80005438)
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Keywords | Pt(111)電極表面 / 電気二重層構造 / UHVシュミレーション / 硫酸 / 塩酸 / 一酸化炭素 / メタノール |
Research Abstract |
(1)硫酸酸性水溶液中Pt(111)電極表面に形成させる電気二重層構造(0.4-1.1V)のUHVシュミレーション:2MLの水を前吸着してSO3ガスを導入し190Kまでのアニールにより0.4-0.8Vまでの二重層構造、√3x√7-(HSO4+H30+)、を再現できた。また、250Kまでのアニールにより0.8-1.1Vまでの二重層構造、√3x√3-H2SO4、を再現できた。0.4-1.1V,100-250Kの範囲内では、水溶液中でも、UHV中でも、両構造を可逆的に変化させることが可能である。 (2)硫酸酸性水溶液中Pt(111)電極上のメタノールの酸化反応(0.4-1.2V)に関するUHVシュミレーション:4x4-CO(q=0.2)を前吸着させた後、水、SO3を導入してアニールすることにより、COと共吸着したHS04-あるいはH2SO4による同等なin-situ IRAS、UHV IRASを得た。さらに、in-situ STM,UHV LEEDにおいても√7x√7あるいは3x3による共吸着構造を確認できた。0.9V以上、250K以上では吸着COの被覆率が減少して硫酸はSO3として吸着している。このときは、√7x√7R19.1-(CO+SO3)の共吸着構造が完成している。水溶液中でも、UHV中でも、この吸着SO3は水和されるものの水とまったく反応しない。SO3(ad)は酸化電流が流れなくなる電位領域で存在しており、このSO3(ad)によるsite blockingがメタノールの酸化反応を抑制している。 (3)塩酸酸性水溶液中Pt(111)電極上の吸着塩素の構造に関するUHVシュミレーション:塩酸酸性水溶液中で観測されたPt(111)-3x3-C1構造がUHV中でもみいだされた。その他にも、c(4x2)-C1構造が確認できた。HC1を導入前後に水を吸着させるとこれらとは全く異なったH3O++C1-の構造が観測された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Shingaya and M.Ito: "Simulation of the electric double layers on Pt(111)" Surface Science. 386. 34-47 (1997)
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[Publications] Y.Honda,M.-B.Song,M.Ito: "Current oscillations during the oxidation of formic acid on Pt(100)as studied by in situ time-resolved infrared reflection absorption spectroscopy" Chemical Physics Letters. 273. 141-146 (1997)
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[Publications] M.-B.Song,K.Momoi,M.Ito: "Scanning tunneling microscopy study of C(2x4)-NO/Pt(001)" Jpn.Journal of Applied Physics. 36,11B. L1528-L1530 (1997)