1997 Fiscal Year Annual Research Report
新規カルコゲン-典型元素結合化合物群の系統的創製と物性の解明
Project/Area Number |
09239220
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
加藤 晋二 岐阜大学, 工学部, 教授 (40021589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 貴宏 岐阜大学, 工学部, 助手 (30234157)
村井 利昭 岐阜大学, 工学部, 助教授 (70166239)
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Keywords | カルコゲン / セレノエステル / テルロエステル / ジチオカルボン酸塩 / チオカルボン酸カリウム / セレノチオエステル / スズジチオカルボキシレート |
Research Abstract |
チオおよびジチオカルボン酸アルカリ金属塩およびセレノチオカルボン酸-S-エステル合成と構造を検討し、以下の成果を得た。 1.チオカルボン酸アルカリ金属塩 芳香族チオカルボン酸のカリウム、ルビジウム、セシウム塩は2つの金属カチオンを共有した二量体構造であり、チオカルボキシル基のC-OおよびC-S距離はそれぞれ二重結合と単結合を示し、陰電荷が硫黄上に局在化した構造をとっていると見られる。 2.ジチオカルボン酸アルカリ金属塩 一連の芳香族ジチオカルボン酸アルカリ金属塩を合成・単離した。のナトリウム塩は単量体であるが、カリウム、ルビジウムおよびセシウム塩は2つの金属カチオンを共有した二量体である。ナトリウムとカリウム塩はジチオカルボキシル基の二つのC-S結合距離が異なり単結合と二重結合距離を示し、陰電荷は単結合で結ばれた硫黄上に片寄っていると見られる。一方ルビジウムとセシウム塩のそれらはほぼ等距離で、単結合と二重結合の中間の値を示し、陰電荷はジチオカルボキシル基上に非局在化していると見られた。 3.セレノチオカルボン酸-S-エステルの合成と構造^<1)> 一連のセレノチオエステル(RCSeSR')を40-80%の収率で合成・単離できた。熱および酸素に対し比較的安定な結晶または油状物質である。またα-位にPh_3Si基をもつセレノチオエステルのX線構造解析からC-Se結合距離は1.78-1.79Åで、セレノケトンのそれらに近い値を示した^<2)>
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Kato: "Diacyl,Acyl Thioacyl,and Di(thioacyl)Chalcogenides:Synthesis,Structure,and Reactions" Phosphorus,Surlfur,Silicon,Relat.Elem.120/121. 213-228 (1997)
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[Publications] T.Murai: "Selenothioic Acid S-Ester:Syntheis,Characterization,and Trend for Stability" J.Am.Chem.Soc.119. 8592-8597 (1997)
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[Publications] T.Murai: "4-Penteneselenothioic Acid S-Alkyl Esters:Synthesis via the Seleno-Claisen Rearrangement" Tetrahedron. 53. 12237-12247 (1997)