1997 Fiscal Year Annual Research Report
14族元素-14族元素二重結合の主成機構とその動的挙動の研究
Project/Area Number |
09239245
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
持田 邦夫 学習院大学, 理学部, 教授 (20118772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲山 英之 学習院大学, 理学部, 助手 (00155889)
横山 保夫 学習院大学, 理学部, 助手 (40265575)
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Keywords | 高周期元素多重結合 / ゲルマニウム / 光反応 / 反応機構 / レーザー閃光分解 / 動的挙動 |
Research Abstract |
ゲルマニウム-ゲルマニウム二重結合の生成機構とその動的挙動を、7、8-ジゲルマビシクロ[2.2.2]オクタジエン誘導体(1)を前駆体とし、従来の有機化学的手法と物理的手法を融合させて検討した。化合物1を光照射するとオリゴゲルマンとナフタレン誘導体を生じた。オリゴゲルマンの生成は、ゲルマニウム二重結合(ジゲルメン)の発生を意味する。実際、メタノールやイソプレンなどジゲルメン捕捉剤と反応し、対応するメトキシゲルマンやジゲルマシクロヘキセンをそれぞれ好収率で与えた。 化合物1の光照射によるジゲルメン(2)発生の機構をCIDNP法で検討し、ビラジカルを経由して生成すること、しかも一重項ビラジカルと三重項ビラジカルとの平衡が存在することがわかった。 低温マトリックス(77K)および室温でのレーザー閃光分解の実験により、化合物2は375-380nmにUV吸収極大を持つことがわかった。また、レーザー閃光分解法により、ジゲルメン種に帰属される化学種は二次の速度定数で減少すること、酸素とは極めて速く反応するのに対し、四塩化炭素とは遅く反応することがわかった。 ジゲルメン2といろいろな基質との反応を検討し、アルコール、ジエン類、ポリハロメタンとは反応し、対応する化合物を生成するのに対し、金属水素化物やアルキン類とはほとんど反応しないことがわかった。
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