1997 Fiscal Year Annual Research Report
ニアフィールド光による波長限界を越える超微細パターンの一括転写
Project/Area Number |
09241203
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
江刺 正喜 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20108468)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 和幸 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00229759)
小野 崇人 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50292230)
|
Keywords | ニアフィールド光 / パターン転写 / 回折格子 / 原子間力顕微鏡 / マイクロマシニング / 密着露光 / 偏向光 / ナノ構造 |
Research Abstract |
1.近接場光を利用した微細パターンの転写 本実験では、金属の微少開口あるいは微少スリットを形成したマスクを、レジストを塗布した基板に密着させ、紫外光を基板に垂直に入射する。このようにして微少開口からしみだした光によりフォトレジストを露光する。光は集光させても必ず波長で決まる広がりを持ち、この大きさはほぼ波長程度である。近接場は、この波長の壁を越えて局在した場であり、近接場を用いればこの波長の壁を越えてパターンが転写できる。レジストを塗布したシリコン基板にマスクを密着させパターンを転写する実験を行った。近接場光は開口近傍に局在するため、パターンを転写するためにはマスクと基板を十分密着させる必要がある。このため図3に示した装置を用いてマスクと基板の隙間を真空に引いて密着させ、高圧水銀ランプ(主波長436nm)の光を上部から照射した。レジストは化学増幅ポジ型を用いた。この方法でラインのピッチ300nm、線幅170nm以下のパターンが転写できることが確認できた。一方、マスクと基板を十分に密着させるため、転写する基板に薄いフレキシブルなメンブレンを用いる方法も有効であった。 2.近接場転写のためのマスク作製 微細な金属開口を形成するため、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて加工を試み微細な金属開口を形成することに手法を開発した。 3.偏向光を用いた近接場パターン転写 金属スリット(回折格子パターン)を用いてパターンを転写した時、回折による影響をできるだけ減らすこと、及び近接場をできるだけ局在させことで微細なパターンの転写が可能になると考えられる。スリットに対して垂直方向および平行方向の偏向光を同じ条件で照射して近接場による転写を試み、スリット方向に偏向した光を用いてパターンを転写すればより微細なパターン転写が可能となることを見いだした。
|
-
[Publications] T.Ono: "Si nano-wire growth with UHV-STM" Appl.Phys.Lett.70. 1852-1854 (1997)
-
[Publications] T.Ono: "Fabrication of a Si scanning probe microscopy tip with an ultrahigh vacuum--scanning tunneling microscope/atomic force microscope" J.Vac.Sci.Technol B. 15. 1531-1534 (1997)
-
[Publications] H.Hamanaka: "Patterning of Langmuir-Blodgett film with ultrahigh vacuum-scanning tunneling microscope/atomic force microscope" J.Vac.Sci.Technol B. 15. 1414-1418 (1997)
-
[Publications] 小野崇人: "SPMとマイクロマシニング" 表面科学. 18・4. 2-9 (1997)
-
[Publications] H.Hamanaka: "Fabrication of self supported Si nano structure with STM" Proc.of Micro Electro Mecanical Systems. 10. 153-158 (1997)
-
[Publications] T.Ono: "Evanescent-Field-Controlled Nano-pattern Transfer and Micro-Manipulation" Proc.of Micro Electro Mecanical Systems. 11. 488-493 (1998)