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1997 Fiscal Year Annual Research Report

ナノ空間を有する多孔性カーボンアロイの医学生物学的評価と解析

Research Project

Project/Area Number 09243217
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

小山 省三  信州大学, 医学部, 教授 (00115346)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 羽二生 久夫  信州大学, 医学部, 助手 (30252050)
宮原 隆成  信州大学, 医学部, 助手 (70281037)
芝本 利重  信州大学, 医学部, 助教授 (90178921)
重松 秀一  信州大学, 医学部, 教授 (50009627)
Keywordspitchd-based carbon fiber / lymphocytes / immune response / histology / asbestos
Research Abstract

複合材料は人などの生活空間に用いる際には勿論のこと、腎不全、心不全、肝不全等の生体の機能不全を改善する目的で利用されるさいには、これらの複合材料による生体側の防御反応としての、免疫アレルギィー反応を含めた炎症反応の出現の有無が、それらの素材開発と応用に重要な要因となることは当然のことである。しかしながら、それらの複合材料を受け入れる生体側での反応性に関して古典的であるにもかかわらず炎症防御反応の根源的な検討が、同一施設において、比較検討された報告は少ない。本研究では、各種のピッチ状活性炭(FL-1)をマウスの皮下に埋没し、6ヵ月間にわたって免疫リンパ球の変動並びに病理組織学的な反応形態の変化を検討し、複合素材としての活性炭の生体防御系に対する妥当性についてアスベストと比較検討した。実験には4週齢系統std:ddYマウスを3群に分けた。実験に用いた活性炭はピッチ系活性炭繊維のうち直径が通常のものの約10分の一である極細系のFC-1を用いた。またアスベストを比較材料として用いた。本年度成績ではアウベストの生体適合性は極めて悪く、皮下に埋没後1ヵ月後にはすでにラングハンス細胞の出現や慢性炎症所見を示すとともに、免疫担当血液細胞のバランスもすでに1ヵ月後には変化していた。さらにこの慢性炎症所見は時間の経過とともに進行性であり、生態的合順応とは逸脱した生体反応を時間変遷とともに発現していることが推察される。すなわち、また、新規な炭素素材であるFC-1の生体適合性を検討したが、6ヵ月間の観察経過で組織炎症反応の発現は究めて軽度であり、進行性の慢性炎症所見はいずれの期間においても認め難いことが特徴的な所見であった。今後、予想することができる生産から廃棄までの生産者側の環境要因、また不確定多数の利用者側の状態要因に対応した生体適合性の検討が逐一なされるべきであることを本年度研究のまとめとして指摘しておきたい。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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