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1997 Fiscal Year Annual Research Report

硫黄によるpillar形成を利用したC/Sアロイの細孔構造の制御

Research Project

Project/Area Number 09243227
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

三浦 孝一  京都大学, 工学研究科, 教授 (40111942)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中川 浩行  京都大学, 工学研究科, 助手 (40263115)
Keywords分子ふるい炭素 / pillar効果 / C / Sアロイ / イオン交換樹脂
Research Abstract

分子ふるい炭素は分子の大きさ程度の均一な細孔を有する特殊な活性炭であるが、その製造法は確立されておらず、ゼオライトのように簡便に細孔径を制御し、合成する技術の確立が望まれている。本研究では、イオン交換樹脂に形成されるpillarを利用した炭化樹脂(C/Sアロイ)の細孔構造の制御を目的として交換カチオン種が樹脂の炭化挙動に及ばす影響を検討し、以下の成果を得た。
樹脂の熱重量変化を比較したところ、交換カチオン種で大きく異なっており、交換カチオン種で熱分解温度が変化することを明らかにした。さらに炭化中に生成するH2O、SO2ともに生成温度のピーク、生成量、生成パターンが交換カチオン種で大きく異なり、熱分解反応も交換カチオン種で変化することも見いだした。
炭化した樹脂の細孔構造を分析したところ、1価のカチオンを交換した炭化樹脂(900℃)には細孔がほとんど存在していなかったが、2価及び3価のカチオンで交換した炭化樹脂(900℃)には0.35〜0.5nmの細孔が発達していた。このことから2価及び3価のカチオンは、イオン交換樹脂内で複数の官能基とイオン結合をして架橋を形成し、それが炭化中にpillarとなって細孔を形成させるものと考えられた。また、交換するカチオン種を選ぶことで、炭化樹脂の細孔径を0.35〜0.5nmの範囲で制御することができた。さらにその交換量、炭化温度によっても炭化樹脂の細孔径を制御することができた。
炭化樹脂中には交換されたカチオンは、硫化物もしくは金属で形で残存し、数nmの粒子で高分散していた。さらにもとの樹脂の形状を保っている上に非常に固く、造粒する必要がないため、分子ふるい性吸着剤や形状選択性触媒としての利用が期待できる。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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