1997 Fiscal Year Annual Research Report
炭化ケイ素系繊維/ムライト界面でのグラファイトの生成
Project/Area Number |
09243231
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
平田 好洋 鹿児島大学, 工学部, 教授 (80145458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 祐三 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40198247)
古賀 和憲 京セラ株式会社, 総合研究所, 所長
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Keywords | ムライト / 炭化ケイ素繊維 / 界面 / グラファイト / 残留応力 / ポリチタノカルボシラン |
Research Abstract |
ムライト(3Al_2O_3・2SiO_2)は共有結合性の高い高融点の酸化物で、熱膨脹率が小さく耐熱衝撃性に優れており、またクリープ抵抗が高いため航空機体材料等の高温構造材料の候補となっている。しかし、その破壊靱性は1-2MPa・m^<0.5>と低く、様々な繊維との複合化で靫性の向上が試みられている。長繊維系複合材料では一般に繊維/マトリックス界面の剥離、架橋、引き抜き、繊維の切断のエネルギー吸収機構が作用する。これらは界面の化学結合と応力場に大きく依存する。一方、SiCの組成より過剰のC,OおよびTiを含むSi-Ti-C-O非晶質繊維をムライトマトリックスに入れ窒素雰囲気中で加圧焼結すると、繊維のSiCへの結晶化にともない、ムライトの界面にグラファイト層が形成されることを平田等は見い出した。本研究ではこれまでの研究経緯を踏まえ、Si-Ti-C-O繊維とムライトマトリックスの界面におけるグラファイト析出の機構を原子レベルで解析し、複合材の力学特性と関連づける。以上の研究と対比させて、Si-Ti-C-O繊維の前駆体であるポリチタノカルボシランとムライトの混合物を加熱し、ムライト粒子間に析出する生成相と微構造を調べる。Si-Ti-C-O織物/ムライト系を1650℃で加圧焼結すると、ムライトとの界面に約10nmのグラファイト相が生成した。繊維の非晶質構造はプロセス後も保持されていたが、SiC、TiC微結晶の生成も観察された。繊維の熱分解量は酸素量基準で13.7%であった。繊維とムライトマトリックスの界面において、繊維の周方向に約120MPaの引っ張り応力が、一方、半径方向には同程度の圧縮応力が計算された。これらの内部応力は繊維表面より10μm以下で漸減する。繊維表面に10-100nmのグラファイトが生成すると界面の内部応力は緩和されることが示された。ポリチタノカルボシラン/ムライト系を窒素雰囲気中、1400-1600℃で加圧焼結すると、ムライト-C-N_2系の反応により、α-アルミナとサイアロン(Si_2Al_3O_7N又はSi_<12>Al_<18>O_<39>N_8)が生成した。またTiNとβ-SiCもポリチタノカルボシラン-N_2系の反応により生成した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yukihiro Kyoden: "Processing and Fracture Behavior of Laminated Si-Ti-C-O Fibers/Mullite Matrix Composites" Proceedings of the 6th International Symposium on Ceramic Materials & Components for Engines. (印刷中). (1997)
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[Publications] Yoshihiro Hirata: "Reaction between Mullite and Polytitanocarbosilane" Proceedings of International Symposium on Novel Synthesis and Processing of Ceramics. (印刷中). (1997)