1997 Fiscal Year Annual Research Report
半導体製造プロセスにおけるコンタミネーション制御によるゼロエミッション
Project/Area Number |
09247225
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 学 広島大学, 工学部, 助教授 (70178953)
横山 新 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (80144880)
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Keywords | 半導体・液晶製造プロセス / マイクロコンタミネーション / 熱CVD / UV / 光電子法 / イオン化CVD法 / 粒子状汚染物質 / ガス状汚染物質 |
Research Abstract |
半導体・液晶製造産業では、製造過程で発生するガス状および粒子状の汚染物質による不良デバイスの発生が、資源およびエネルギーの無駄につながるため、ゼロエミッション化が非常に重要な課題となっている。そこで本研究では、これらの汚染物質の発生とそのフローを明らかにするとともに、製造工程全体がゼロエミッション化に至る過程の中でキ-となる、コンタミネーション除去装置に寄与する新しい技術を開発することを目的とした検討を行い、以下の成果を得た。 1)広島大学ナノデバイス・システム研究センターの半導体製造ラインに、微粒子計測用の装置を持ち込んで、プロセスラインの様々な箇所で、微粒子状汚染物質の濃度の計測を行った。その結果、特に熱CVD装置の付近で粒子状汚染物質の濃度が高いことがわかった。またこのときの粒子の99%以上は、粒子径0.1μm以下の超微粒子であった。 2)半導体製造企業より、製造のフローならびに廃棄物、汚染物質の発生状況とその処理、リサイクルの現状に関する資料を収集・整理した。 3)紫外光を照射した金の薄膜から放出される光電子より負イオンを生成し、気中浮遊粒子状物質を荷電する手法(UV/光電子法)を利用した、浮遊微粒子除去装置を開発した。微粒子の除去性能を実験と理論の両面より検討したところ、粒子のサイズや処理ガス流量、および圧力などに対する除去効率の依存性を理論的に予測できることが明らかになった。 4)成膜種をイオン化し、クーロン力によって基板への堆積を促進させるイオン化CVD法を、酸化シリコン薄膜製造プロセスに対して適用した。その結果、通常の成膜過程でみられる微粒子生成が抑制され、成膜時のコンタミネーションの抑止が可能となることが示された。さらに、この手法により成膜速度が通常よりも増大することもわかった。
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