1997 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖合成酵素遺伝子の癌細胞特異的発現制御領域の解析とその遺伝子治療への応用
Project/Area Number |
09255221
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古川 圭子 名古屋大学, 医学部, 助手 (50260732)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 鋼一 名古屋大学, 医学部, 教授 (80211530)
|
Keywords | 糖鎖合成酵素遺伝子 / ゲノム遺伝子 / 発現調節領域 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
1)GM2/GD2合成酵素遺伝子のプロモーター/エンハンサー領域と殺細胞遺伝子を連結したレトロウイルス発現ベクターによる殺細胞効果の検討 GM2/GD2合成酵素遺伝子のプロモーター/エンハンサー領域と殺細胞遺伝子(単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(HSV-TK)遺伝子)を連結したレトロウイルス発現ベクターを作製した。これを、本酵素遺伝子の高発現細胞株(AS:アストロサイトーマ)に導入し、stable transfectantを樹立した。細胞培養溶液に種々の濃度のガンシクロビル(GCV)を添加し細胞増殖抑制効果を検討した結果、親株ではGCV:5x10^<-4>Mにおいても、増殖抑制が認められないが、stable transfectantにおいては、GCV:5x10^<-6>Mで70%以上の増殖抑制が認められた。同様に、本酵素遺伝子の低発現細胞株MeWoに上記のレトロウイルスベクターを導入したstable transfectantを樹立した。この場合は、GCV添加による増殖抑制がほとんど認められなかった。更に、同一コピー数のTK遺伝子導入ASおよびMeWoについてGCVに対する感受性を比較検討した結果、TK遺伝子導入ASにおいては、GCVによる増殖抑制が認められたが、TK遺伝子導入MeWoでは、ほとんど抑制が認められなかった。 2)GD3合成酵素(α2,8-sialyltransferase)ゲリム遺伝子の単離と発現調節領域の解析 ヒトゲノム遺伝子BACライブラリーより、GD3合成酵素ゲノム遺伝子を単離し、本酵素遺伝子の5'上流域約1.8kbのシークエンスを行った。その結果、本酵素遺伝子の上流域にはTATAボックスはなく、GCボックス配列が存在した。また、既知の転写因子結合モチーフを検索した結果、AML1、c-Myb、v-Myb、GATA、Sp1等の転写因子結合モチーフが存在した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Furumoto Satoshi: "Genetic remodeling of gangliosides resulted in the enhanced reactions to the foreign substances in skin." Glycobiology. 7. 1111-1120 (1997)
-
[Publications] Miyazaki Hiroshi: "Expression cloning of rat cDNA of UDP-galactose:GD2 β1,3-galactosyltransferase that determines the expression of GD1b/GM1/GA1." J.Biol.Chem.272. 24794-24799 (1997)
-
[Publications] Nagata Yasuhiro: "Peptides derived from a wild-type murine proto-oncogene c-erbB-2/HER2/neucan induce CTL and tumor supression in syngeneic hosts." J.Immunol.159. 1336-1343 (1997)
-
[Publications] Ikeda Hiroaki: "Mutated MAP kinase;A tumor rejection antigen of mouse sarcoma." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 94. 6375-6379 (1997)