1997 Fiscal Year Annual Research Report
Na^+輸送性液胞ATPaseの分子構築とイオン共役機構の解析
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09257206
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
柿沼 喜巳 千葉大学, 薬学部, 助教授 (80134394)
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Keywords | ナトリウム / ATPase / 液胞ATPase |
Research Abstract |
(i)Na^+-ATPaseオペロン全領域を有するマルチコピープラスミドpKAZ191(約15kb)を作製し、Enterococcushiraeに導入することに成功した。細胞膜における本酵素の大量発現が可能になり、本酵素をほぼ100%の収率で膜から可溶化し、さらに10-30%グリセロール密度勾配遠心を行うことによりその完全精製に成功した。SDS-PAGEにより精製標品は9個のポリペプチドから構成されていることがわかった。それらがNa^+-ATPaseオペロンの中にある9つのシストロンの遺伝子産物(NtpA、-B,-C,-D,-E,-F,-G,-I,-K)から構成されていることを、各ポリペプチドのN末端部分アミノ酸配列の決定及びペプチド抗体に対する反応性等から証明した。 (ii)精製酵素標品をEDTA処理することにより、ATPase触媒頭部部分V_1はV_0部分から解離した。この方法によってNtpA,-B,-C,-D,-E,-FサブユニットはV_1部分を、NtpI,-K,-GサブユニットはV_0部分を構成するポリペプチドと帰属された (iii)精製標品は硝酸、N-ethylmaleimide、NBD-Clなどの液胞ATPaseに対する典型的な阻害剤によって阻害された。さらに液胞ATPase触媒頭部V_1に作用するといわれているペプチド抗生物質destruxin Bによっても阻害を受けた。しかしながら膜貫通部分V_0に作用すると考えられるbafilomycinA_1,concanamycinAによる作用は極めて弱いことがわかった。 (iv)精製標品は、プロテオリポソームの再構成系でATP駆動性のelectrogenicな^<22>Na^+の能動輸送活性を示し、ここに本酵素の完全精製、再構成系が確立された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.Murata, K.Tokose, I.Yamato K.Igarashi, and Y.Kakinuma: "Purification and reconstitution of Na^+ trarslocating vacaolar ATPase from Enterecoccus hiral" Journal of Biological Chemistry. 272(40). 24885-24890 (1997)