1997 Fiscal Year Annual Research Report
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09261216
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宇高 恵子 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40263066)
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Keywords | MHC / ペプチド / 交叉反応性 / 特異性 / レパートリー / T細胞レセプター |
Research Abstract |
目的 MHCの遺伝的多型性は、進化の過程を通じて維持されてきた。この理由として、異なるMHCが異なるペプチドを提示し、多様な病原体への対応を可能にした可能性があげられる。そこで我々は、ベプチドライブラリーを用いてそれぞれのMHC分子が提示できるベプチドのレパートリーを予想する試みを行った. 成果 3種のマウスMHCクラスI分子(Kd,Db,Ld)について特異性を調べた。自然のCTLエビトープは親タンパク質中に存在するすべての9残基ベプチドの中で、2SD(標準偏差)以上の予想スコアーを示した。また、60余りのベプチドについて予想結合能と実際の結合能を比較したところ、ばらつきは大きいものの両者の間には直線的な関係がみられた。また、任意のベプチドの80%余りについて、解離定数を一桁以内に予想することができた。この予想能の範囲内でKb,Db,Ldに結合するペプチドのレパートリーを比較したところ、相互の重なりはわずかあった。 2.2種の可溶性リコンビナントMHC分子の作製 目的 単一のTCRにより同様に認識される二つの異なるMHC-ペプチド複合体の結晶構造を比較するため、酵母を用いて可溶性のMHC,Kb,Ldを作製する。 成果 膜貫通部分に停止コドンを導入したKb,LdのcDNAをそれぞれへテロダイマーを形成するパートナーであるβ2mのcDNAと共に酵母に導入した。目的遺伝子が両者ともマルチコピーに導入されたリコンビナント酵母をPCR法を用いてスクリーニングした。
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[Publications] Y.Ohtsuka: "Dystrophin acts as a tramsplantation antigen in dystropiu deficient mice : Implication for gene therapy." J.Immunol. in press. (1998)
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[Publications] T.Kaneko: "Impaired induction of cyto toxic T lynuphocytes by antagonism of a meak agonist bome by a variant hepatitis C virus epitope." Eur.J.Immunol. 27. 1782-1787 (1997)