1997 Fiscal Year Annual Research Report
多糖化による卵白リゾチームの安定化と不安定変異体の高発現
Project/Area Number |
09261226
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
加藤 昭夫 山口大学, 農学部, 教授 (00035114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿座上 弘行 山口大学, 農学部, 助手 (40263850)
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Keywords | 多糖修飾 / リゾチーム / シャペロン / カルネキシン |
Research Abstract |
酵母発現系を用いて、N-型糖鎖認識シグナルを導入することにより、リゾチームの変異体を発現させると、付加糖鎖によるシャペロン様の機能により変異体は細胞内で保護され、高分泌することを明らかにしてきた。^<1),2)>この高分泌型はG49N,R21T,E35A,S91Tなどの安定型変異体リゾチームに認められたが、一方、SS結合除去変異体(C76/94A)、α-ヘリックス双極子不安定化変異体(K13D,K33D,K97D)、分子内疎水性パッキング低減化変異体(I55V)の場合は、糖鎖付加の影響はあまり認められず、むしろ分泌量が抑制される傾向が認められた。この相違は酵母小胞体での糖蛋白に特異的なシャペロン(カルネキシン)による品質管理が予想され、これを回避するために、我々はカルネキシンをノックアウトした酵母を作成し,このカルネキシン欠損酵母を用いて、不安定変異体を高分泌させることを目的とした。その結果カルネキシン欠損酵母ではグリコシル化した不安定変異リゾチーム(K13D,C76A,I55V)は高分泌し、野生型酵母ではこれらの変異体はほとんど分泌されなかった。この結果は糖蛋白に特異的な分子シャペロンであるカルネキシンが不安定変異体をトラップし、分泌を抑制するいわゆる品質管理機能を示すことを証明したものである。と同時に、づあんてい変異体の高分泌を可能にする手段を示したものである。また、安定な変異体(G49N,R21T,S91T)はグリコシル化により、多量に分泌し、野生型酵母でもカルネキシン欠損酵母でも分泌量に変化はなく、安定な変異体は品質管理を受けないことが示された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Arima, H.R.Ibrahim, T.Kinoshita and A.Kato: "Bactericidal action of lysozyme attached with various sizes of hydrophobic peptides to the C-terminal using genetic modification." FEBS Letters. 415. 114-118 (1997)
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[Publications] H.Tanizaki, H.Tanaka, H.Iwata and A.Kato: "Activation of macrophages by sulfated glycopeptides in ovomucin,yolk membrane,and chalazae in chicken eggs." Biosci.Biotech.Biochem.61. 1883-1889 (1997)
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[Publications] Y.Shu, S.Nakamura, and A.Kato: "The role of polysaccharide-chain attachment to lysozyme in the excellent emulsifying properties of polymannosyl lysozyme." Nahrung. 42. 67-69 (1998)
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[Publications] 加藤昭夫: "多糖修飾によるタンパク質の機能改変" 日本農芸化学会誌. 71. 608-611 (1997)