1997 Fiscal Year Annual Research Report
(E)-アルケンペプチドイソスターを探索子とする高活性GRP拮抗剤の創製
Project/Area Number |
09273234
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大高 章 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (20201973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井深 俊郎 京都大学, 薬学研究科, 教授 (80025692)
藤井 信孝 京都大学, 薬学研究科, 教授 (60109014)
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Keywords | ペプチドイソスター / アルケン / GRP拮抗剤 / ペプチドリード医薬品 |
Research Abstract |
重点領域研究 『(E)-アルケンペプチドイソスターを探索子とする高活性GRP桔抗剤の創製』に従い、平成9年度はトランスアルケン含有GRP拮抗剤合成に必要とされるトランスアルケンジペプチドイソスターの合成法の改良を手がけてきた。 1.具体的には従来までの申請者らの合成法は原料合成段階における不要な立体異性体の副生が避けられないことでありトランスアルケン体に導くには煩雑なクロマト操作が避けられないことが問題となっていた。そこでこの点に改良を加えるべくアミノアルデヒドを原料とし、ビニルアジリジン系化合物に導き、混在する不用な立体異性体を遷移金属触媒により欲しい立体化学を有する化合物に異性化することについて検討し0価バラジウム触媒がこの日的にすぐれていることを見いだした。 2.GRP拮抗剤はその分子中にターン構造を取りやすいLアミノ酸-D-アミノ酸あるいはD-アミノ酸-L-アミノ酸からなるL-DあるいはD-Lタイプ配列を有するとその活性が上昇する傾向がある。そこでL-L(D-D)あるいはL-D(D-L)タイプの配列に相当するトランスアルケン型イソスターを効率よく合成する方法として今年度は同一のアジリジン系前駆体から酸による開環反応を経て異なった立体異性を有する化合物への変換方法について検討を加え、アジリジン環が位置選択的にメタンスルホン酸により開環し、この開環した化合物に対して有機銅試薬を反応させると元のアジリジンに対して有機銅試薬を反応させた場合とは異なった立体配置を有するイソスターが合成できることを明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Toshiro Ibuka: "Palladium(0)-Catalyzed Isomerization Reactions of Aziridines Bearing an a,b-Unsaturated Ester Group : A Thermodynamic Preference for Chiral Alkyl (2E)-4,5-cis-4,5Epimino-N-(Alkyl-or Arylsulfonyl) 2-Enoates over the Other Three Stereoisimers." J.Org.Chem.62・9. 2982-2991 (1997)
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[Publications] Toshiro Ibuka: "A Thermodynamic Preference of Chiral N-Methanesulfonyl and N-Arenesulfonyl 2,3-cis-3-Alkyl-2-Vinylaziridines over Their 2,3 trans-Isomers : Useful Palladium (0)-Catalyzed Equilibration Reactions for the Synthesis of (E)-Alkene Dipeptide Isosteres." J.Org.Chem.62・4. 999-1015 (1997)
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[Publications] Hirokazu Tamamura: "Regiospecific ring-opening reactions of aziridines bearing an a,b-unsaturated ester group with trifluoroacetic acid or methanesulfonic acid : application to the stereoselective synthesis of (E)-alkene dipeptide isosteres." J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1997. 2327-2328 (1997)