1997 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカイニンによる光合成器官文化制御の分子機構の研究
Project/Area Number |
09274217
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柿本 辰男 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70214260)
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Keywords | サイトカイニン / シュート / ヒスチジンキナーゼ / カルス / シロイヌナズナ / 再生 |
Research Abstract |
これまでにシロイヌナズナのサイトカイニン高感受性突然変異体ckh1(cytokinin hypersensitive1)とckn2を分離している。CKH1遺伝子座に強く連鎖するCAPSマーカーm59周辺のTACのcontigクローンを分離した。相補性を調べるために、これらをcki1変異体に導入しているところである。ここで、購入した遺伝子増幅装置を用いて遺伝子操作をおこなった。 CKI1は、アクティベーションタギングにより、遺伝子が過剰発現した時にサイトカイニン非存在下でもサイトカイニン応答を引き起こす遺伝子としてクローニングしたもので、その産物はヒスチジンキナーゼに相同性がある。本年度、CKI1産物は少なくとも酵母の中ではヒスチジンキナーゼとして働き、YPD1にリン酸基を転移する活性があるらしいことを示した。また、保存されたヒスチジン、アスパラギン酸残基のアミノ酸置換の実験を行い、酵母中での活性にこれらの残基が必須であることがわかった。また、これらのアミノ酸は植物中でもCKI1が活性を示すためにも必須であることがわかった。これらの結果は、リン酸化型のCKI1がサイトカイニン応答を引き起こすらしいことを示唆している。cki2もアクティベーションタギングにより得られた突然変異体であり、cki1に似た表現型(サイトカイニン応答を常に示す)をもつ。原因遺伝子CKI2のcDNAのクローニングをおこなったところ、CKI1とは別のヒスチジンキナーゼ類似蛋白質をコードしているらしいことがわかった。 many shoots変異体もアクティベーションタギングで分離した変異体で、サイトカイニン非依存的にカルスや植物体に多くのシュート原基を形成する。原因遺伝子MSHのクローニングを進めている。cDNAはほぼクローニングできたと考えている。
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