1997 Fiscal Year Annual Research Report
ラン藻におけるマルチジーンファミリーを利用したDnaK,DnaJの特異的相互作用
Project/Area Number |
09276204
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
吉川 博文 東京農業大学, 農学部, 教授 (50175676)
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Keywords | シアノバクテリア / 分子シャペロン / Hsp70 / DnaK / DnaJ / 分子生物学 / ストレス蛋白質 |
Research Abstract |
シアノバクテリアに見い出した3つのDnaKのうち、DnaK2とDnaK3の2種は生育に必須であることを明らかにした。このことは少なくともこの2種は異なる機能を持っており、役割分担があることを示している。DnaK3はチラコイド膜への局在が顕著であったが、この蛋白質の膜結合に必須な領域を同定したところ、一般に基質認識ドメインと呼ばれている領域であった。しかし、生育の必須性に関しては、DnaK3のATPaseドメインを他のDnaKと置換えたキメラDnaKはDnaK3の変異を相補することができず、DnaKの正しい機能発現には全体の構造が必要でドメインごとの機能は独立したものではないことを明らかにした。dnaK3とオペロンを構成すると思われるdnaJ遺伝子産物はどのDnaKに対してもそのATPase活性を促進する効果があり、この機能に関してはDnaK-DnaJのパートナーシップに特異性は見られなかった。一方、Two-Hybrid解析を行った結果では、唯一DnaK3との間でのみ有為な相互作用が見られ、シャペロンの特異的な機能発現の仕組みを明らかにする上で貴重な手がかりを得た。また、DnaK3のC末端ドメインおよびDnaJのJドメインの変異により温度感受性になった株を得た。さらに各々からサプレッサー変異株を得られた。シアノバクテリアにおける温度感受性変異株の報告はなく、こうした遺伝的手法を確立すると共に、DnaKの特異的機能の同定に道を開いた。
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[Publications] F.Kunst, 他: "The complete genome sequence of the Gram-positive bacterium Bacillus subtilis" Nature. 390. 249-256 (1997)
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[Publications] K.Oguchi, 他: "Sequence and analysis of a dnaJ homologue gene in cyanobacterium Synechococcus sp.PCC7942" Biochem.Biophys.Res.Comm.236. 461-466 (1997)
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[Publications] H.Liu, 他: "Sequence analysis of a 25-kb segment in the 17°-19° region of the Bacillus subtilis chromosome containing ada locus" DNA Res.4. 325-328 (1997)
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[Publications] K.Haga, 他: "Sequence analysis of a 45-kb segment in the 19°-23° region of the Bacillus subtilis chromosome containing glpT and mpr loci." DNA Res.4. 329-333 (1997)
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[Publications] H.Liu, 他: "Sequence and analysis of a 31kb segment of the Bacillus subtilis chromosome in the area of the rrnH and rrnG operons." Microbiology. 143. 2763-2767 (1997)