1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09280101
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小宮 義璋 群馬大学, 医学部, 教授 (50010046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和中 明生 福島県立医科大学, 生体情報伝達研究所, 教授 (90210989)
福田 淳 大阪大学, 医学部, 教授 (90028598)
井出 千束 京都大学, 医学部, 教授 (70010080)
堀江 秀典 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80046135)
高坂 新一 国立精神, 神経センター神経研究所, 部長 (50112686)
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Keywords | 神経細胞死 / 神経栄養因子 / 神経再生 / アポトーシス / シナプス再形成 / ミクログリア / 成長困錐 / 神経機能修復 |
Research Abstract |
1). 細胞死をおこすトリッガーの同定と情報伝達のプロセス アポトーシス抑制遺伝子Bcl-2結合蛋白の検索から、脊髄性筋萎縮症(SMA)原因遺伝子の一つであるSMNを見出した。その遺伝子産物はBcl-2蛋白と結合することによりアポトシース抑制機能を相乗的に増進させる。またアポトーシス誘導蛋白DP5は92個のアミノ酸よりなる新規蛋白でBcl-2遺伝子ファミリーに共通するBH3メインを持ちこれを通じて相互作用し、Bcl-2ファミリー蛋白群の機能を修飾する。 2). 新しい神経栄養因子・生存因子の探索とその作用機構 Cos1細胞由来神経活性化因子は既知のレクチンの1種であるGalectinと同定されたが、その新しい機能として低濃度(50pg/ml以下)で神経突起の際製促進作用を見出した。また活性化ミクログリアに特異的に発現するIba1蛋白は、EFハンドを持つ新規のカルシウム結合蛋白でミクログリアの重要な機能である貪食機能に関与する。さらにリポコルチン1にはニューロン生存促進作用のみならず、長期に作用させるとシナ プス形成促進作用もあることが見い出された。 3). 生存神経細胞の機能修復 ネコの視神経を切断し、末梢神経で架橋することにより再生した視神経軸索は一部外側膝状体に到達し、光情報を伝達し得ることを見出した。また脊髄損傷ラットの損傷部に脳脈絡叢の上衣細胞を移植すると、軸索の再生が促進されることを観察した。さらに軸索の細胞骨格を特徴づける安定重合型の微小管は、その全長が安定化されているわけではなく、特別な部位のみで安定化されていることが、それらの脱重合過程を可視化することにより判明した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ohbayashi,K.,Fukura,H.Inoue,H.K.Komiya,Y and Igarashi,M.: "Stimulation of L-type Ca^<2t>channel in growth cones activates two independent signaling pathways." Journal of Neuroscience Research. 51. 682-696 (1998)
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[Publications] Yamamoto,Y.,Yasuda,Y.,Kimura,Y.and Komiya,Y.: "Effects of cilostazol,and antiplatelet agent,on axonal regeneration following nerve injury in diabetic rats." European Journal of Pharmacology. 352. 171-178 (1998)
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[Publications] Kurachi,M.,Kikumoto,M.,Tashiro,H.,Komiya,Y.and Tashiro,T.: "Real-time observation of the Disassembly of stable neurotic microtubules induced by Laser transection:Possible mechanisms of microtubule stabilization in neurctes" Cell Motility and the Cytoskeleton. 42. 87-100 (1999)
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[Publications] 第12回「大学と科学」公開シンポジウム組織委員会: "神経難病への挑戦 神経細胞を死から守るため" クバプロ(東京), 163 (1998)