1997 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム透過性チャネルの制御による血管平滑筋細胞増殖のコントロール
Project/Area Number |
09281203
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小島 至 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 展 群馬大学, 生体調節研究所, 助手
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Keywords | カルシウム / 細胞増殖 / 血管平滑筋 / カルシウム透過性チャネル / 細胞周期 / イオンチャネル / サイクリン / RB蛋白 |
Research Abstract |
「カルシウム透過性チャネル拮抗剤による増殖抑制の機序」 細胞増殖には細胞外からのカルシウム流入が必須であり,増殖因子はカルシウム透過性チャネルを活性化して持続的なカルシウム流入を惹起する。我々はこのカルシウム透過性チャネルを抑制する薬物としてtranilastを見出し,この薬物が血管平滑筋細胞の増殖を抑えることを既に明らかにしてきた。本年度は,このtranilastが細胞周期のプログレッションを抑制する機構について検討を行った。 培養血管平滑筋細胞A10を用い,tranilastがG_1期プログレッションをどの様に抑制するかを検討した。A10細胞において,増殖因子とともにtranilastを添加するとS期およびG_2/M期の細胞数が減少し,G_1期の細胞が増加し、実際G_1停止が起こっていることが確認された。tranilastの添加によりサイクリンDの発現は大きく抑制され,またRB蛋白の燐酸化が抑制されたことから,tranilastによるG_1プログレッション抑制作用はおもにこれによるものと思われた。さらにRB以降のステップに作用するかを明らかにする目的で,転写因子E2F1を遺伝子導入により発現させ,これによって惹起されるDNA合成にtranilastが有効かを検討したところ、tranilastはこのE2F1によるDNA合成をも抑制した。したがって、カルシウム透過性チャネル拮抗薬はRB蛋白の燐酸化と、さらにRB蛋白以降のステップに作用して増殖を抑制することが明らかになった。
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[Publications] Kanzaki,M.et al.: "Activation of calcium-permeable cation channel CD20 by insulin-like growth factor-I" Journal of Biological Chemistry. 272. 4964-4969 (1997)
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[Publications] Kanzaki,M.et al.: "Acrivation of calcium-permeable cation channel CD20 by α-subunits of Gi protein." Journal of Biological Chemistry. 272. 14733-14739 (1997)