1997 Fiscal Year Annual Research Report
水の動的構造と緩和モードの超低振動数ラマン分光による研究
Project/Area Number |
09304037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
冨永 靖徳 お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 教授 (00013540)
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Keywords | 水の動的構造 / 低振動数ラマン分光 / 緩和モード |
Research Abstract |
超高分解能ダブルパスダブルモノクロメータDMDP2000を設置して調製する途中で、2つの大きなトラブルがあった。ひとつは、分光器本体をGP-IBで制御するコンピューター系のトラブルで、操作の途中で突然分光器が暴走する不具合が発生した。これは、コンピューター本体を交換することと、OSをWindows95からWindows3.1に変更することで解決した。もうひとつは、光学系の調整中にレーザの出力が突然1/10に減少してしまった。この修理に約1ケ月かかった。これらの事故と調整に時間がかかり、すべてが順調に動き始めたのが1998年3月になった。早速、分光器の光学系の再調整を行った後、「CCl_4」、「ジオキサン」、「蒸留水」等の測定を行った。 1)液体では、(VV)偏光で縦波音波による強いブリュアン散乱スペクトルが測定されるが、上記の試料のブリュアンスペクトルについて、期待される分解能とスペクトル強度が得られた。従来のファブリーペロ-干渉分光計による測定にくらべ、スペクトルのバックブランドに対する信頼性が格段に向上した。 2)(VV)偏光の測定後、ジオキサンと蒸留水について、(VH)偏光で超低振動数ラマンスペクトルを測定した。従来の高分解能回折格子分光器の低振動数領域は2cm^<-1>が限度であったが、本設備ではジオキサンについて、0.05cm^<-1>、蒸留水について、0.4cm^<-1>まで信頼できるスペクトルが測定できた。この結果、1cm^<-1>以下の超低振動数領域のスペクトルを含めた低振動数ラマンスペクトルの形を再現する、物理的に意味のあるフィッティグ関数の探索を行う大きな手掛かりができた。
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Research Products
(1 results)