1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09305013
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
塚田 忠夫 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (00016437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正明 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (00179524)
笹島 和幸 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (80170702)
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Keywords | 形状測定 / マルチスケール / 画像計測 / 干渉計測 / スティッチング / 表面粗さ / 平面度 / 顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究では、機能面の形状情報をマルチスケール的考え方で統一して記録・保存し、要求に応じて任意のスケールで再生できる形式の提案と、そのための形状測定システムを高分解能の高精度画像読取り形式の測定ユニットとそのスキャニングによるワイドレンジ測定システムとして開発することを行なう。すなわち、機器開発に関しては高周波領域のデータを高精度・高分解能で高速測定する装置を、特に高速測定の点から画像読取り方式の測定顕微鏡で実現させ、これを機能面全体の測定領域でスキャンさせることにより、ワイドダイナミックレンジの測定を実現させる。ここで問題となるのは、スキャンさせた各領域のデータの接続と保存法である。接続法については機器の精度および相関技術によって行なう方法を実現した。一方、保存法については、高密度データの圧縮と、マルチスケールなデータの取り扱いを考慮して、新方式を検討した。その考え方は、人間の感性や認識特性に合致したものであり、現在主流のJPEGやMPEGの画像圧縮法よりさらに進んだFlashPixフォーマットに類似したものである。 2年間の本研究の結果、マルチスケールな測定を開発したシステムにより実現できたこと、スティッチングによるつなぎ合せは有効であり実際にワイドレンジな測定が行なえたこと、これを応用したトランケーション摩耗の全体積を高精度に測定するなど本研究の目的が実際の機能評価において確認できたことなどが成果として挙げられる。 一方、本研究の結果明らかになった今後の課題として非平面形体においても本研究のマルチスケール測定を実現できることが望まれること、取得データの圧縮・保存・展開等に大きな容量を要することから、マルチスケール測定データを含む三次元表面データのファイルフォーマットの柔軟性を備えた体系化が望まれることなどが挙げられる。
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