1997 Fiscal Year Annual Research Report
心ペースメーカー電位で活性化される新たな持続性内向き電流の解析
Project/Area Number |
09307001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野間 昭典 京都大学, 医学研究科, 教授 (00132738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷹野 誠 京都大学, 医学研究科, 助手 (30236252)
松岡 達 京都大学, 医学研究科, 助手 (00263096)
品川 泰子 京都大学, 医学研究科, 助手 (40093249)
光家 保 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40174065)
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Keywords | 心ペースメーカー / 持続性内向き電流 / 自発性活動電位 / イオン電流 / 洞房結節 |
Research Abstract |
ラットの洞房結節を酸素処理し、単一心筋細胞を単離する方法として、まず、麻酔下に開胸し、右心房に注射針を刺入し、これを通じて心房内の潅流を行った。5分間トリプシン処理し、続いて7分間のコラゲナーゼ処理を行った後、消化された洞房結節を切り出した。更に組織を5分間酵素液に保ち振転によって、結合組織を分解した。単離した細胞の中から規則正しい拍動を続けるペースメーカー細胞を見つけ、パッチクランプ法によって、自発性活動電位と膜電流記録を行った。活動電位の形はウサギやモルモットとよく似ており、拡張期緩徐脱分極に続いて、数V/secの活動電位の立ち上がりが記録され、活動電位の持続時間はほぼ100msecであった。膜電流記録では、脱分極パルスに際し、L型カルシウム電流の活性化、遅延整流K電流の活性化、再分極でK電流の末尾電流が記録された。過分極パルスでは、-90mVを超える電位で、過分極活性化陽イオン電流が記録された。更に、保持電位を-80mVとし、脱分極パルスを与えると、-60mVより正電位側で持続的に活性化される内向き電流の活性化を観察することができた。この電流はTTXに非感受性で、いわゆるCa拮抗薬でブロックされた。外液のCa濃度を0.1mMに下げて、L型Ca電流が消失した後でも、残ることが確認され、ウサギで見つけられた持続性内向き電流と同じ電流であることが強く示唆された。持続性内向き電流の関与を定量的に調べる目的で自発活動電位のコンピュータモデルを作った。拡張期緩徐脱分極中、その膜電位が浅いことから、過分極活性化陽イオン電流の活性化は殆ど見ることが出来なかったが、持続性内向き電流はこの間電位依存性に活性化され、ペースメーカ電位の形成に役立っていることが示された。この電流はベータ刺激で増大するが、これはペースメーカ頻度を上げることがモデルで確かめられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Guo J: "The sustained iuwaid crrent in sino-atiol node ulls of Guinea-pig keat." Pflugeis Anhir. 433. 390-396 (1997)
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[Publications] Guo J: "Existence of a low-threshold and sustainel inward curreut in rabbit atio-ventricular nofe cells" Japanese Journal of physiology. 47. 355-359 (1997)
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[Publications] Wang Z: "Reguletoy colune decvasi of cardioe nuyoytes indueed by β-arenergie actiuation of the Cl^-channel in guinea-pig" Journal of General Physiology. 110. 73-82 (1997)
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[Publications] Xie,L,H: "Developmenb of inwardly reitfyig K^+ chaunel family in rat veutiular ncyocyks" American Jounal of Physiology. 272. H1741-H1750 (1997)
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[Publications] Takano.M: "Devclopneut of to muscarinic ptassiccm current in fetal and neonatal rat herut." American Jounal of physiology. 272. H1188-H1195 (1997)
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[Publications] Mitsuiye T: "Tenpeiature dependeuce of the inwody reitifir K^+ehaunel gating in guinea-pig venticular cells" Japanese Jounal of physiology. 47. 355-359 (1997)