1998 Fiscal Year Annual Research Report
小腸移植における、拒絶反応の動的解析に基づいた新たな免疫抑制療法確立の研究
Project/Area Number |
09307025
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
猪股 裕紀洋 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50193628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 盛一 国立小児病院, 実験外科生体工学部, 部長 (00111386)
若月 芳雄 京都大学, 医学研究科, 講師 (40220826)
阿曽沼 克弘 京都大学, 医学研究科, 助手 (40202626)
上本 伸二 京都大学, 医学研究科, 助手 (40252449)
田中 紘一 京都大学, 医学研究科, 教授 (20115877)
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Keywords | 小腸移植 / ブタ / 拒絶反応 / アポトーシス / タクロリムス |
Research Abstract |
当施設では臨床での小腸移植症例2例を経験したが、拒絶反応の早期診断、拒絶反応の治療を含んだ免疫抑制法について更なる改良の必要性を痛感した。本科研費平成9年度実績で示した、前臨床モデルとしてのブタモデルの作成に引き続き、平成10年度はブタ小腸移植モデルを用い、拒絶反応と腸上皮アポトーシス数の関係について検討を重ねた。 免疫抑制剤(タクロリムス)投与下に、拒絶反応の程度およびアポトーシスの出現頻度を検討した。高用量群(0.2mg/kg/day)、中用量群(0.1mg/kg/day)、低用量群(0.05mg/kg/day)、非投与群にて検討したところ、高用量群以外で拒絶反応を認めた。拒絶時のアポトーシス数(6.59/10crypts)と非拒絶時のアポトーシス数(0.773/10crypts)で有意差を認めた。拒絶反応の程度とアポトーシス数には相関関係を認めず、むしろ強度の拒絶で減少する傾向がみられたがこれは強度の拒絶反応ではアポトーシスの出現部位である粘膜上皮そのものが脱落するためと考えられる。拒絶反応が内視鏡所見や組織診断において確認されない時期にABCの増加を認めたレシピエントの83%で直後から拒絶反応を認めた。臨床小腸移植ではすでに拒絶反応診断でのアポトーシスの有用性が言われているが、ブタで拒絶反応とアポトーシスの関係を論じた報告は現在までなかった。我々の結果をもとに、今後ブタモデルを用いて、より詳細に拒絶反応の経過を追うことが可能となり、申請時目標としていた拒絶反応の動的解析が可能になるものと思われる。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] Y.Inomata: "Living Donor Liver Transplantation:An8-Year Experience With 379 Consecutive Cases" Transplantation Proceedings. 31. 381 (1999)
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[Publications] Y.Fujimoto: "Living-Related Small Transplant;Management of Rejection and Infection" Transplantation Proceeding. 30. 179 (1998)
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[Publications] Y.Fujimoto: "Living-Related Donor Small Bowel Transplatnation:First Case in Japan" Transplantation Proceedings. 30. 3441-3442 (1998)
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[Publications] Asonuma K: "Growth and quality of life after living-related liver transplantation in children." Pediatric Transplantation. 2. 64-69 (1998)
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[Publications] 小柴貴明: "小腸保存-臨床経験をもとに-" Organ Biology. 5. 1 (1998)
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[Publications] Egawa H: "Application of in situ hybridization technique for quantilative assessment of ongoing symptomatic Epstein-Barr virus intection after living related liver transplantation." Clinical Transplantation. 12. 116-122 (1998)
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[Publications] 猪股裕紀洋: "小腸移植の現況-生体小腸移植の経験をふまえて-" 日本小児栄養消化器病学会. 12(1). 24-30 (1998)
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[Publications] 瓜生原健嗣: "微細小血管の吻合" 外科治療. 301-305 (1998)
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[Publications] 田中紘一: "小腸移植" 日本医師会雑誌. 119. 11 (1998)
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[Publications] 林 道廣: "脳死移植の現況と将来" 現代医療. 30(9). (1998)