1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09307051
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
米光 宰 岡山理科大学, 理学部, 教授 (60001038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 範行 富山県立大学, 工学部・生物工学研究センター, 助教授 (40188959)
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Keywords | マクロライド / ラクトン化 / 立体選択的反応 / 保護基 / 立体配座 / 計算化学 / 不斉アルドール反応 |
Research Abstract |
本研究は新しい反応、官能基保護法などを開発しつつ、複雑な構造を有する生物活性海洋産超微量天然物、例えば抗腫瘍性変型マクロライド、テダノリドなどをコンピュータの活用などの新しい手法を駆使して、効率高く合成するための方法論の開発を行い、次代の創薬への合成化学的基盤の向上に資することを目的に次の2つを中心に行われた。 1.テダノリドの合成研究 テダノリドは18員環変型マクロライドの一つで、ラクトン化が鍵反応と言える。我々は計算化学の支援によりラクトン中間体とその基質となるセコ酸の分子設計を行い、合成に取りかかり、4つのフラグメントを合成、縮合して得られるセコ酸を閉環して18員環ラクトン中間体を得ているが、合成ルートの大幅な改良が必要であった。今回2つのパート、C1-C12とC13-C23の改良合成、すなわちAD-mixによる2重結合の立体選択的ジオール化、Evans型の不斉アルドール反応の活用などにより、反応工程を大幅に短縮した合成が完了した。さらにラクトン閉環後、テダノリドへの誘導がより容易になると想定される新セコ酸の合成に取りかかり、各種アルドール反応などを頻用して、新しい2つのフラグメント合成の最終段階にある。 2.ミリアポロンの合成研究 ミリアポロンはテダノリドのC10-C23フラグメントと類似の構造を持ち、強い細胞毒性を示し、抗ガン性が期待される化合物である。7ケの不斉中心、4ケの水酸基、2ケのケトン、エポキシなどを持つC1-C15を主鎖とする直鎖状分子である。D-グルコースを出発原料として、現在C5-C13部分の合成が完了している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] O.Yonemitsu: "Synthetic Studies of 18-Membered Antitumor Macrolide, Tedanolide,3"Chem,Pharm,Bull.. 47. 308-351 (1999)
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[Publications] O.Yonemitsu: "Asymmetric Syntesis of 1-(Pyridinyl)ethylamines and Sulfides"Synlett. 41-44 (1999)
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[Publications] O.Yonemitsu: "Toal Synthesis of (±)-Acetomycin"Chem.Pharm.Bull.. 47. 517-523 (1999)
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[Publications] O.Yonemitsu: "Stereoselective and Efficient Synthesis of the C13-C2 Part of Tedanolide"Synlett. 780-782 (1999)
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[Publications] O.Yonemitsu: "Coupling of Consecutive Pyridine Ring Units for Oligopyridine Synthesis"Heterocycles. 50. 341-351 (1999)
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[Publications] O.Yonemitsu: "Synthetic Studies of 18-Membered Antitumor Macrolide,Tedanolide.5"Chem.Pharm.Bull.. 47. 1288-1296 (1999)