1998 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙機械用トライボコーティング潤滑法の開発及び実用評価
Project/Area Number |
09355007
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 康司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 幸志 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10222621)
梅原 徳次 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70203586)
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Keywords | トライボコーティング / 固体潤滑 / 軟質金属 / 真空 / 低摩擦 / 蒸着 / 摩擦支援 / その場供給 |
Research Abstract |
本研究では、当研究室で提案している宇宙機械のための新しい潤滑法-トライボコーティング潤滑-の実用評価及び潤滑機構の解明を目的としている。 昨年は、本トライボコーティング膜が、宇宙機械で実用とされる接触圧力条件(0.5-2GPa)とすベリ速度(5-65mm/s)において0.15以下の十分有効な低摩擦係数を与え、かつ、トライボコーティングのその場供給により、半永久の寿命を保証できることをすベリ摩擦実験において明らかにした。 本年は、このようにすべり摩擦において実用条件下でも有益と考えられる本システムの、転がり摩擦への応用を試みた。 具体的には、実際に使用される転がり軸受において本トライボコーティングの可能性が評価できる新しい装置の設計・試作及び性能評価を行った。 本装置の仕様は、実際の宇宙機械に使用されている転がり軸受の仕様の調査結果に基づき、最も仕様頻度の高いサイズと駆動条件が実現できるものに設計した。また、トライボコーティングの効果をより明確にするため、従来用いられている2つの軸受を用いる方法ではなく、1つの軸受のみ用いる方法を新たに導入した。さらに、より実用を可能にするためにトライボコーティングの再供給の自動化が行えるシステムの導入を行った。 実際のベアリングを用いての装置の性能評価により、転がり摩擦抵抗を安定にかつ再現性良く測定できることが確認された。これは、本研究を遂行するのに、十分な性能を有する装置であることを意味している。
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Research Products
(1 results)