1998 Fiscal Year Annual Research Report
実地震荷重の高速載荷実験による砂の流動大変形特性の研究
Project/Area Number |
09355015
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
安田 進 東京電機大学, 理工学部, 教授 (90192385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 利雄 東京電機大学, 理工学部, 講師 (80147470)
松井 邦人 東京電機大学, 理工学部, 教授 (70112878)
東畑 郁生 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20155500)
龍岡 文夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111565)
石原 研而 東京理科大学, 理工学部, 教授 (10010662)
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Keywords | 地盤 / 地震 / 液状化 / 砂質土 / 流動 / 室内実験 / 耐震 |
Research Abstract |
1995年阪神・淡路大震災などの際,液状化に伴う地盤の流動に起因して,多くの構造物が甚大な被害を受けてきた。これに対し,本研究では高速載荷型中空ねじリせん断試験装置を作成し,その発生メカニズムや予測・対策手法の検討を行うことを目的とした。 そのため,まず,高速載荷型中空ねじりせん断試験装置の開発・作製を行った。これは,(1)高速載荷が行えること,(2)数十%といった大変形まで実験が行えること,(3)液状化した状態の非常に小さい抵抗力を測定できること,といった特長を有している。このため,載荷方法として色々と検討した結果,ソレノイドタイプの特殊な装置を作製した。 そして,この装置を用いて,豊浦砂に対して,低周波から高周波の繰返し載荷のもとでの液状化試験を行った。その結果,1Hz〜10Hzまでの振動数は液状化強度特性に影響しないとの結果が得られた。ただし,これは粘性がないきれいな砂で,しかも液状化し易いゆるい密度だけの実験であった。 一方,液状化後の変形特性に及ぼす載荷速度の影響に関しては,載荷速度をいくつか変えて実験を行った。その結果,載荷速度が速くなると液状化後のせん断剛性も増すことがわかった。そして,液状化した砂の粘性係数も求めてみたところ,水の200万倍程度の値となることが明らかになった。さらに,間隙流体として水以外に粘性の高いセルロース溶液を用いてみると,液状化後のせん断剛性は大きく,また粘性係数も大きくなった。これはこれまでの土質力学の概念に反することでもあり,興味ある結果を得た事になる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 安田 進: "Post liquefaction behavior of several sands" Proc.11th European Confrence on Earthquake Engineering. (1998)
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[Publications] 安田 進: "A simplified analysis of liquefaction induced residual deformation" 2nd Internation Conference on Earthquake geotechnical Eng.(1999)
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[Publications] 安田 進: "高い振動数における豊浦砂の液状化試験" 土木学会第54回年次学術講演会講演集. III. (1999)
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[Publications] J.MENESES・石原研而・東畑郁生: "Effects of superimposing cyclls stress on the Undrained Behavior of Saturated" 地盤工学会論文報告集. 38・4. 115-127 (1998)
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[Publications] Hoque,E・龍岡文夫: "Anisotropy in the elastic deformation of materials" 地盤工学会論文報告集. 38・1. 163-179 (1998)
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[Publications] 東畑 郁生: "地盤流動が地中構造物に与える影響" 地震時の地盤・土構造物の流動性と永久変位に関するシンポジウム論文集、地盤工学会. 71-86 (1998)