1999 Fiscal Year Annual Research Report
規則化と相分離を制御した新しいタイプのCu基合金の開発
Project/Area Number |
09355022
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石田 清仁 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (20151368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 雄一 古河電工株式会社, 横浜研究所, 所長(研究職)
大沼 郁雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20250714)
貝沼 亮介 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20202004)
小林 和雄 株式会社 富士通研究所, ペリフェラルシステム研究所, 主管研究員
星 俊治 ヤマハ株式会社, 研究開発本部材料研究所, 副所長(研究職)
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Keywords | 高強度合金 / 形状記憶合金 / 巨大磁気抵抗材料 / 2相分離 / 規則-不規則変態 / Cu-Mn-Al合金 / ホイスラー合金 / Cu-Al基合金 |
Research Abstract |
Cu-Al基合金は、高強度を有し実用に供されているが、特にMnを含む合金は、形状記憶効果、巨大磁気抵抗効果、強磁性を示すことから、様々な特性を合わせ持つ今までに存在しない材料として期待できる。 本研究は、このような特徴を生かした、従来にない新しいタイプのCu基β合金の開発を目指すものである。特に実用化が期待出来る(i)高強度合金(ii)形状記憶合金(iii)巨大磁気抵抗薄膜を中心に研究を行うが,昨年度までに行った実験では,いずれも従来材にはない特徴を持った合金が得られているので,これらの結果をべースにしてより精緻な組織制御,特に,β相の規則化と2相分離を制御した合金設計を行い実用化を計った。 1.Cu-Al-Mn基合金の最適加工熱処理法の検討。 平成10年度に引き続いて、機械的性質や形状記憶特性に及ぼす添加元素、熱処理条件,加工条件の影響を調査した。その結果、C、B、Cr、V等の微量添加がβ相の粒成長を抑制するのに最も効果的であることが判明した。これは、第2相導入によるピン止め効果および結晶粒界への偏析によるソリュートドラッグ効果によるものと思われる。また、加工熱処理条件についても検討を行った結果。高温での溶体化時間をできるだけ短くすることが最も重要であることがわかった。 2.高強度合金及び形状記憶合金の製造性の確立。 企業の現場の設備を用いて,熔解,圧延,二次加工,熱処理など実際に製造を行った。その結果,溶解,圧延,加工については、全く問題が無いことがわかった。
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[Publications] Y.Sutou: "Effect of Co Addition on the Ordering and Martensitic Transformations in Cu-Al-Mn Shape Memory Alloys"Materials Science Forum. (発売予定).
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[Publications] X.J.Liu: "Thermodynamic Assessment of the Aluminum-Manganese Binary Phase Diagram"J. Phase Equilibria. 20. 45-56 (1999)
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[Publications] Y.Sutou: "Effect of Alloying Elements on the Shape Memory Properties of Ductile Cu-Al-Mn Alloys"Mat. Sci. Eng.. A273-5. 375-379 (1999)