1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09355024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
森 邦夫 岩手大学, 工学部, 教授 (80003870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎 聖一 (株)東亜電化, 研究員
小林 伊智郎 (有)トーノ精密, 製造係長
佐々木 英幸 岩手県工業技術センター, 主任研究員
平原 英俊 岩手大学, 工学部, 助手 (30241491)
大石 好行 岩手大学, 工学部, 助教授 (90194076)
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Keywords | 反応性トリアジンチオール / 電解重合法 / 条件検索 / 皮膜特性 / 射出成形接着 / 膜厚 / 密度 / 試作 |
Research Abstract |
平成9年度は表面処理剤(反応性トリアジンチオール類)がプラスチックスと反応することを想定して、SH基、メチロール基、アミノ基、不飽和基及びアルキル基を有するトリアジンジチオールの合成を塩化シアヌル、相当する試薬及び水硫化ソーダの反応から検討し、これらの合成に成功した。これらの反応性トリアジンチオール類が種々の金属(特に鉄、ステンレス)上での電解重合を電位走査法、定電位法及び定電解法により皮膜を生成する条件検索と皮膜特性(膜厚:エリプソメーター[購入]、構造:FT-IR,XPS,オージェ[既設設備])の解明を行った。その結果、電解質の種類と濃度、トリアジンチオールの濃度、電解重合方法及びこれらの条件の選択により、皮膜の密度を制御する条件が発見され、プラスチックスと金属の接着に都合の良い条件が明らかになった。電解質はトリアジンチオールとの組み合わせにより最適なものがあり、場合によっては非常に低濃度で十分であった。また、電位走査法が鉄などの耐食性を向上させる皮膜を与えた。電解液の温度は皮膜生成速度を支配した。皮膜の密度は皮膜重量の測定とエリプソメーターから求めた膜厚及びエリプソメーターにより測定した屈折率から計算した値を評価した。 電解重合処理した金属とプラスチックの接着を試み、本技術が有効であることを確認できた。現在、若干の試作を行っているが、いずれも良好な結果が得られ、要求性能を発揮している。これらについては平成10年度に報告する予定である。
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[Publications] H.Hirahara, K.Mori, Y.Oishi: "Direct adhesion of fluorinated rubbers to nickel-plated steel and nitrite rubber during curing using the tetrabutylammonium salt of 1,3,5-triazine-2,4,6-trithiol" J.Adhesion Sci.Technol.,. 11・11. 1459-1474 (1997)
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[Publications] H.Hirahara, K.Mori, y.Oishi: "Direct adhesion between electroless nickel-P,plated metals and NBR compounds during curing" Rubber Chem. & Technol.,. 70・2. 211-221 (1997)
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[Publications] 斎 聖一、小林伊智郎、佐々木英幸、森 邦夫: "金属・プラスチックの金型内直接成形接着技術" 合成樹脂. 43・8. 53-58 (1997)
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[Publications] 森 邦夫: "高分子と金属の直接接着" 日本接着学会誌. 33・9. 366-371 (1997)
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[Publications] 蜂須賀俊次、森 邦夫: "天然ゴムとニッケルコードの架橋接着" 日本ゴム協会誌. 70・1. 50-56 (1997)
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[Publications] 斎 聖一、森 邦夫、小林伊智郎、佐々木英幸: "金属・プラスチックの型内接着" プラスチック成形技術. 14・6. 35-41 (1997)