1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09355035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
池端 光尚 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10114969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 寿 横浜国立大学, 工学部, 助手 (00240763)
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Keywords | 和船の櫓 / 推進器(又はプロペラ) / 横行式翼列 / 船舶推進装置 |
Research Abstract |
和船の櫓は、上手に漕ぐと80%近くの高い効率を発揮できることを、8年間の実験的研究の結果、実証することができた。そこで、この櫓の長所を活用した新しい船舶推進装置として横行式翼列推進器のアイディアを得た。前年度、その試作機を製作して水槽実験を行ってみたところ、色々の問題点があることが判った。本年度は、その問題点を改良した改型の横行式翼列推進器を設計・製作し、水槽実験を行ってその性能を把握する計画を立て、それを実行した。まず、寸法としては、模型船スケール用の推進器とし、試作機のメーカーである文化機器研究所と共同して開発研究することにした。本器は、4枚の縦列翼板を左行・右行交互に行い定速移動させ、このとき一定の水切角度を保持すれば、場力が発生し、その前進方向成分から推進力を得るという装置である。問題点は、横行中の水切角度を保持と、端点において進行方向を反転する際に水切角度も反転させる動作が必要である、この2点が最重要課題である。もう一つは、横行中のビビリ振動の発生を押える事である。そこで、ステッピングモーター(小型)を用いて角度の設置精度を上げるとともに、角度(水切角)の保持も行うという一石二鳥の方法を採用し、反転速度もスムーズにすることができ、反転時のショックと振動を大幅に減少させることが出来た。さらに横行方式をボールネジと連応制御装置を組合せた機構に改造して、横行中のビビリ振動は全く取除く事ができるとともに横行速度の増加も可能になった。以上の改造型を用いて水槽実験を行った結果、予期のとうり、良好な結果を得ることができた。今後は実用化に向けて、更に改良研究を続ける予定である。
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