1999 Fiscal Year Annual Research Report
リゾチーム遺伝子を導入した青枯れ病抵抗性トランスジェニック・ナス科作物の育種
Project/Area Number |
09356002
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山田 哲治 岡山大学, 農学部, 教授 (00191320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一瀬 勇規 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50213004)
田原 誠 岡山大学, 農学部, 教授 (50274014)
小澤 英徳 日本たばこ・葉たばこ研究所, 研究員
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Keywords | リゾチーム / 溶菌酵素 / タバコ / フェニルアラニンアンモリアリアーゼ / シスエレメント |
Research Abstract |
これまでにタバコ立枯病細菌感染ファージP4282から溶菌遺伝子を単離し、構造解析の後、エンドウのフェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)遺伝子プロモーターあるいはPAL1プロモーター中の発現制御シスエレメントであるBox-I,Box-II,Box-IVのセットをタンデムに6回リピートさせた高誘導強力発現型プロモーター(リピートプロモーター)、CaMV35Sプロモーターに各々連結させたキメラ遺伝子を構築した。一方、タバコ立枯病細菌の侵入部位である根におけるこれらプロモーターの発現量をレポーター遺伝子を用いて解析したところ、PAL1プロモーターはCaMV35Sプロモーターの1.5倍、リピートプロモーターは6.5倍の高発現を示した。更に、傷処理によりこれら2種のプロモーター活性は誘導されたが、CaMV35Sプロモーターでは変化が見られなかった。 溶菌遺伝子が導入された形質転換タバコにおいて溶菌タンパク質の発現量を解析する為に、溶菌タンパク質の抗体を作成することとした。まず、溶菌タンパク質をコードする遺伝子全長を大腸菌の発現ベクターに組込んで、IPTGで誘導させたが、過剰生産させた本溶菌タンパク質は大腸菌の生育を阻害し、組換えタンパク質を十分に生産することができなかった。そこで、溶菌タンパク質のアミノ末端側に相当する比較的親水性アミノ酸が多い領域のポリペプチドを大腸菌で大量生産させた。本ポリペプチドは溶菌タンパク質を検出し得る抗体作成の為の抗原になり得ると思われる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Sriprasertsak,P.: "Expression of the chimeric pea PSPAL2 promoter in transgenic tobacco in response to fungal ingress and injury"Annals of the Phytopathological Society of Japan. 65. 123-130 (1999)
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[Publications] Shimizu,R.: "Structural analysis of a putative hypovirulent plasmid, pJTPS1, found in a spontaneous avirulent mutant of Ralstonia solanacearum"Annals of the Phytopathological Society of Japan. 65. 184-188 (1999)
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[Publications] Kato,H.: "Functional analysis of retrotransposons in pea"Plant Cell Physiology. 40. 933-941 (1999)
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[Publications] Imura,Y.: "Importance of AC-rich Element on Pea Phenylalanine Ammonia-Lyase Gene 1 Promoter for Expression Induced by Nonpathogen Attack"Journal of General Plant Pathology. (印刷中). (2000)
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[Publications] 山田哲治: "環境応答・適応の分子機構"共立出版. 7 (1999)
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[Publications] Yamada: "Delivery of Pathogen Signals to Plants"APS Press. 10 (2000)