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1997 Fiscal Year Annual Research Report

サイトカインによる免疫系の修飾と感染症の制御

Research Project

Project/Area Number 09356009
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

小沼 操  北海道大学, 大学院獣医学研究科, 教授 (70109510)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大橋 和彦  北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助手 (90250498)
屋代 真彦  バイエル株式会社, 研究開発, 主任
桐沢 力雄  酪農学園大学, 獣医学部, 助教授 (70153252)
渡来 仁  岡山大学, 医学部, 講師 (50175139)
杉本 千尋  北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (90231373)
KeywordsTh1とTh2 / 競合PCR / TNFα / サイトカインと病態
Research Abstract

サイトカインはホルモン同様、生命維持に不可欠な細胞間情報伝達物質である。ヘルパーT(Th)細胞は抗原情報を受けると分裂・増殖し、各種サイトカインを放出して免疫系を動かし微生物の排除を行う。放出されるサイトカインにより病態が全く異なることが知られている。今回、サイトカイン発現と病態の解析として馬バベシア感染馬での病態発現とサイトカインmRNAの発現について検討した。二頭の成馬でにBabesia caballiを接種し、感染2週の間、末梢血リンパ球におけるサイトカインmRNAの発現をRT-PCR法により調べたところいずれの個体においてもTNFαmRNAの発現が増強された。感染馬を免疫抑制剤であるデキサメサゾンで処理したところ寄生率は上昇し、血清中の一酸化窒素は上昇し8日目までにすべての3頭は死亡した。これらの成績によりBabesia caballi感染症の病態形成にはTNFαと一酸化窒素の発現が重要であることが示唆された。
次に牛白血病ウイルス(BLV)の系を用いペプチドによる細胞性免疫(CMI)の誘導について検討した。BLV実験感染にはヒツジサフォーク種(3才、雄)6頭を用いた。3頭にマンナン被覆リポソームを用いてBLVペクチドワクチンを接種した。対照として3頭にはペプチドを含まないマンナン被覆リポソームを接種した。2週間間隔で3回接種後、BLV感染ヒツジの末梢血単核球(PBMC)によりBLV攻撃を行った。BLVペプチドワクチン3回接種後、及びBLV攻撃後2週間目のヒツジからPBMCを調整し、in vivoでCon Aにて刺激(5μg/ml,4hr)して、サイトカインmRNAの誘導を行った。oligodTによりcDNAを合成し、競合的PCRにより各サイトカインについて定量的なmRMA発現を検出した。BLV攻撃後毎週PBMCからシンシチウム法によってBLVを定量し、分離ウイルス量の動態と各サイトカイン発現の関係について検討した。攻撃後4週目において、ペプチドワクチン免疫及びコントロール各群それぞれ3頭のヒツジのうち、1頭ずつから多数のウイルスが分離された。免疫後攻撃前、及びBLV攻撃後2週目のPBMCについて競合的PCR法を用いてサイトカイン遺伝子の発現を調べた。検討したTNFを除くほぼすべてのサイトカインでBLV攻撃によりサイトカイン産生能の低下が認められた。これはBLVが多く検出されたヒツジで顕著であり、BLV感染初期(BLV攻撃後2週目)でのサイトカイン産生能の低下、及びサイトカイン産生とBLV増殖抑制の関連性が示された。TNF産生能については他のサイトカインと異なる特徴的な反応性を示した。すなわちBLV増殖を抑えたヒツジ4頭のうち3頭でBLV感染によってTNF産生能の促進が認められ、ウイルス増殖したヒツジではTNF産生能が低下したが、他のサイトカインに比べ著しい低下ではなかった。
BLV感染症は病態の進行が非常に遅く、発症する個体としないものとがある。病態の進行及び発症とのサイトカイン産生について検討することは重要であり、今後も続けていく。これ以外に、組換えウシIL12の作出にとりかかった。今年度中にはヘテロダイマーなIL12の作出ならびに大量発現の系を確立したいと考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Onuma M.: "Theileria parasite infection in East Asia and control of the disease." Comp.Immun.Microbiol.Infect.Dis.(in press). (1998)

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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