1998 Fiscal Year Annual Research Report
光導電性半導体材料を用いたアンペロメトリックバイオ・化学イメージセンサの開発
Project/Area Number |
09359005
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩崎 裕 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00029901)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 雅俊 松下電器産業(株)中央研究所, 主任研究員
吉信 達夫 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (30243265)
坂田 祥光 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (60029874)
|
Keywords | センサ / 化学センサ / 化学イメージセンサ |
Research Abstract |
本グループでは、電解質溶液またはゲル状試料中におけるpH等の化学的情報の2次元的な空間分布を画像化することができる、化学イメージングセンサの開発を行ってきた。この方法では、センサ表面の電荷によって半導体層中に空乏層幅の分布が生じることを利用して、その静電容量を場所ごとに読み出していくことになる。具体的にはセンサ裏面から変調レーザビームを照射し、静電容量に応じて外部回路に流れる交流光電流を計測する。現在までに、空間分解能10ミクロン、pH分解能0.01、測定速度毎秒100ピクセルを達成している。 本研究では、従来のポテンショメトリックなセンサに替えて、アンペロメトリックなセンサでもイオン等の2次元的空間分布を測定できるようにし、触媒や酵素などによる表面修飾に適した化学イメージセンサを開発することを目的としている。特に酵素を用いることにより、生体試料の計測への応用が広がるものと期待される。本年度は、昨年度に続きAu-チオール結合による有機分子の表面固定を行い、光応答や電気化学的特性などを調べた。また、センサ基板や絶縁層の材料・物性値・層厚について最適値の検討を行ったほか、ノイズ低減のための対策や、試料位置合わせのための機構など、装置上の改良を行った。さらに、神経細胞や組織、心筋等の生体試料をセンサ表面上で培養するための条件を調べ、幾つかの試料について再現性良く培養を行う条件を確立した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] T.Yoshinobu,H.Iwasaki et al.: "Application of Chemical Imaging Sensor to Electrogenerated pH Distribution" Jpn.J.Appl.Phys.37. L353-L355 (1998)
-
[Publications] 中尾他: "微小領域二次元pH分布可視化のための光走査型化学顕微鏡" 分析化学. 47. (1998)
-
[Publications] H.Tanaka,T.Yoshinobu and H.Iwasaki: "Application of Chemical Imaging Sensor to Electrophysiological Measurement of a Neural Cell" Sensors & Actuators B. (in press).