1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09410005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
天野 正幸 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40107173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 知正 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50110284)
田中 享英 北海道大学, 文学部, 教授 (30008958)
岩田 靖夫 聖心女子大学, 文学部, 教授 (30000574)
高橋 久一郎 千葉大学, 文学部, 教授 (60197134)
桑子 敏雄 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (30134422)
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Keywords | 対話 / 論争 / 合理性 / 論理 / ギリシア哲学 / 言語分析 / 言語行為 / 価値 |
Research Abstract |
一昨年度・昨年度に引き続き、本年度も、対話と論争における合理性の起源と構造を解明する研究を、各研究分担者がそれぞれの立場から推し進め、研究会やその他の機会に意見の交換をした。各研究分担者の本年度の研究は以下の通りである。 天野は、プラトンの初期対話篇における倫理学的な対話・論争の研究をし、岩田は、アリストテレスの政治学に関する議論について研究し、田中は、プラトンの『ゴルギアス』におけるソクラテスの論駁法の研究をし、今井は、信念内容に関する内在主義と外在主義という観点から論争の構造を研究し、桑子は、プラトン・アリストテレスのプシュケー論の観点から対話の構造を研究し、神崎は、古典期からヘレニズム期の哲学的思潮の変遷の研究をし、高橋は、アリストテレスの霊魂論の機能主義的理解をめぐる論争の研究をし、荻野は、ヘレニズム期のモラル・サイコロジーの系譜の研究をした。 また、桑子は、アメリカ合衆国のニュージャージー大学に赴き、本研究計画についてA.ゴットヘルフ教授にレビューを受けた。 なお、本研究の最終年度である来年度末に研究成果を公表すべく、桑子が既にその準備作業に着手している。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 天野 正幸: "相対主義は克服できるか--プラトン的観点から"哲学雑誌『相対主義は克服できるか』(有斐閣). 114-786. 1-18 (1999)
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[Publications] 岩田 靖夫: "アリストテレスの『政治学』における市民と国制の概念"『論叢』聖心女子大学創立50周年記念号. 92. 9-36 (1999)
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[Publications] 田中 享英: "「何であるか」の知--『メノン』と『分析論後書』"北海道大学文学部紀要. 48-1. 1-32 (1999)
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[Publications] 神崎 繁: "ドラーマとパトス--悲劇と哲学との関わりをめぐって"『現代思想』1999年8月号. 161-172 (1999)
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[Publications] 高橋 久一郎: "「応用倫理学とは何か」と問う必要があるだろうか?"川本隆史・高橋久一郎編『応用倫理学の転換』(ナカニシヤ書店). (2000)
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[Publications] 萩野 弘之: "欲望至上主義と禁欲の倫理"関根清三編『講座現代キリスト教倫理2』(日本基督教団出版局). 232-259 (1999)
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[Publications] 萩野 弘之: "哲学の原風景--古代ギリシアの知恵とことば"NHK出版. 202 (1999)