1997 Fiscal Year Annual Research Report
障害幼児における注意の共有性とその発達特性に関する研究
Project/Area Number |
09410034
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大神 英裕 九州大学, 教育学部, 教授 (20020141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉松 靖文 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (50243861)
田中 信利 西南女学院短期大学, 助教授 (90236612)
徳永 豊 国立特殊教育総合研究所, 肢体不自由部, 主任研究員 (30217492)
古賀 清治 大分大学, 教育学部, 助教授 (20225395)
干川 隆 国立特殊教育総合研究所, 精薄部, 主任研究員 (90221564)
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Keywords | 共同注意 / ジョイント・アテンション / 障害児 / 発達評価 / 縦断的観察 / 乳幼児 / 言語発達 / ノンバーバル行動 |
Research Abstract |
1 共同注意(ジョイントアテンション)の行動指標と言われている各種の行動を文献から抽出し、3件法による質問調査紙を作成。指さしの理解・産出、giving、showing、交互凝視など共同注意に関連する22項目からなるイラスト付き質問紙。 2 健常乳幼児(0歳〜3歳)の保護者(母親)509名を対象にした調査研究の実施。 (1)各項目の通過率を産出し、それをもとにクラスター分析をした結果、0〜9カ月(生態学的メカニズム優勢期)、10〜17カ月(幾何学的メカニズム優勢期)、18カ月以降(空間表象メカニズム優勢期)の3つの時期に大別された。 (2)全被験者の素データをもとに主因子法による因子分析の結果、指さし理解や産出、交互凝視など視覚対象を介した3項関係が11〜19カ月に出現するもの(第1因子)、givingやshowingなど手に握った対象物のやりとりに関する行動で11カ月頃に出現するもの(第因子)、母子の二項関係の中で9カ月以降に見られる視野内視線追従(第3因子)、指さした指そのものを見るような行動で、5〜11カ月の間に出現し、次第に消えていく行動(第4困子)が抽出された。 3 障害幼児を対象にした調査研究の実施と質問調査紙の改訂。 自閉児、精神薄弱児、重度重複障害児など様々な障害児に上記の調査紙を適用し、現在分析中であるが、(1)健常児に比べ、著しく共同注意の発達が遅れている。(2)共同注意の遅れがあると言語の発達が遅れる。(3)肢体不自由があると視覚的共同注意の発達は捉えることが難しい
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Research Products
(2 results)