1998 Fiscal Year Annual Research Report
障害幼児における注意の共有性とその発達特性に関する縦断的研究
Project/Area Number |
09410034
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大神 英裕 九州大学, 大学院人間環境学研究科, 教授 (20020141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉松 靖文 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (50243861)
田中 信利 西南女学院短期大学, 助教授 (90236612)
徳永 豊 国立特殊教育総合研究所, 肢体不自由部, 主任研究員 (30217492)
干川 隆 国立特殊教育総合研究所, 精神薄弱部, 主任研究員 (90221564)
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Keywords | 共同注意 / 障害児 / 動作法 / 行動的指標 / 感覚モダリティー |
Research Abstract |
1 共同注意の発達特性の検討 共同注意の因子構造とその発達の順序性を明確にするために、506人の乳幼児を対象に、26種類の共同注意行動について質問紙調査を実施した。因子分析の結果、生態学的、幾何学的、表象的メカニズムに相当する因子を抽出した。また、クラスター分析の結果、生後10ヶ月を境にして、共同注意が劇的に発達することが明らかとなった。しかし、この質問紙法では原命令的・要求的行動と原叙述的・共感的行動の発達的差異は明確にできなかった。 2 共同注意の発達援助における規定要因の検討 外的対象物を媒介にした親子、あるいは治療関係における3項関係で、どのようなやり取りが、子供の共同注意を促すのか、すなはち、有効な足場づくり(scaffolding)を解明するため、フィールド観察法を実施した。その結果、18ヶ月を対象にした場合、共同注意の生起と維持swiching方略とfo11owing方略は同等の効果を持つことが示唆された。12ヶ月前後の初期言語の獲得過程ではfollowingは最優先される方略とされているが発達段階との交互作用が検討される必要が示唆された。 3 共同注意の理論的検討 視覚世界における共同注意研究の枠を超えて、触覚的・運動感覚的な共同注意の構造を理論的・実証的に検討した。そこでは、重度障害児のリハビリテーション(動作法)の理論と実証データを再検討し、対象(命題)を動作課題・動作体験に置き換えることによって新たな理論的枠組みを展開した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ogami,HIDEHIRO: "The theoretical perspective of joint attention" Res.Bull.Edu.Psychol,Kyushu-U. Vol.43,No1. 1-10 (1999)
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[Publications] 大神英裕: "生涯発達と動作法" 兵庫リハビリテイション心理学研究. 14巻. 1-15 (1998)
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[Publications] 大神英裕・山野留美子: "乳幼児における共同注意行動の発達に関する研究" 九州大学教育学部経要. Vol42,No2. 165-173 (1998)
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[Publications] 徳永豊: "相手にあわせる行動が難しい脳性マヒ児の言語発達について-「動きの課題」を手がかりとしたやりとりの行動の形成から-" 特殊教育学研究. 36(5). 49-56 (1999)
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[Publications] 田中信利: "障害児の動作発達援助の規定因に関する一考察" 西南女学院短期大学研究紀要. 第45号. 113-120 (1998)
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[Publications] 千川隆: "アメリカ合衆国における学習障害の認定をめぐる問題-能力と学力との不一致モデルの検討-" 国立特殊教育総合研究所研究紀要. 第26巻. 97-110 (1999)