1997 Fiscal Year Annual Research Report
ふり遊びにおけるメタ・コミュニケーション能力の発達
Project/Area Number |
09410037
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
高橋 たまき 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (90060623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加用 文男 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (40161252)
小山 高正 日本女子大学, 人間社会学部, 助教授 (20143703)
馬岡 清人 日本女子大学, 家政学部, 助教授 (90168740)
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Keywords | ふり / 遊びの枠内 / 遊びの枠外 / 遊びの型 / 伝達スタイル / 表現の様式 |
Research Abstract |
本研究は、〈遊びの枠内〉と〈遊びの枠外〉の発話と動作に現れるメタ・コミュニケーション能力の発達を、ごっこのテーマおよびその構成の複雑さの比較、テーマに関する知識量の比較、子どもの居住地域の比較(標準語との差異が大きい地域ほど、メタ的発話を際立たせることができる)、暦年齢および精神年齢の比較を通して、多角的・総合的に明らかにすることを目的としている。 平成9年度は、東京都内の幼稚園2カ所、障害児施設1カ所、および京都市内の幼稚園1カ所において、幼児たちが自然発生的に自由に遊んでいる場面のVTR録画を収集した。いずれの幼稚園・施設においても暦年齢3歳・4歳・5歳の男児あるいは女児をターゲットとして、各ターゲット児を中心とする遊びのエピソードを20分間ずつ観察・録画・録音した。データ数が不足するため現在データ収集を継続中であるが、同時並行的に、すでに得られたVTR画像と音声を〈遊びの型〉、〈伝達スタイル〉、および新たに加えた〈表現の様式〉の3尺度に基づいて分析を続行している。 〈遊びの型〉には「T(変換)」、「L(現実)」、「U(擬音、笑い等)」の3項目が含まれ、〈伝達スタイル〉には「よびかけ」、「提案」、「説明」、「転回」、「要求・命令・禁止」、「承認」、「否認」の7項目が含まれている。〈表現の様式〉に含まれるのは、「せりふ」と「ふつうのnarration」の2項目である。
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