1998 Fiscal Year Annual Research Report
ジエンダー関係の差別の構造に関する実証研究-教育、福祉、医療領域の女性リーダーについて
Project/Area Number |
09410051
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
神田 道子 東洋大学, 文学部・印度哲学科, 教授 (70058030)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
旭 洋一郎 長野大学, 産業社会学部, 助教授 (30298400)
天野 マキ 東洋大学, 社会学部, 教授 (50106035)
|
Keywords | ジエンダー / 差別 / 女性 / リーダー / 教員 / 福祉 / 医療 |
Research Abstract |
1. 今年度は研究計画にもとづいて、職業領域のリーダー(小中学校長、看護部長、福祉施設長、コントロールグループとして地方自治体の課長以上の管理職者)、ボランティア活動のリーダー600名を対象に郵送法による調査を行った。有効回答は、職業リーダー195名、ボランティア活動リーダー63名であった。 2. 調査回答者について、第一次集計を行い、現在その結果について分析を進めている。また、フリーアンサーについても丁寧に分析する予定であり、回答者別、項目別に整理を行っている。 3. これまでの分析から、次のような知見が得られた。(1)活動の仕方は、全体としてはパートナーシップ型、チャレンジ型が多い。職業リーダーとボランティアリーダーの間に差があり、リーダー主導型、競争型は職業リーダーに、パートナーシップ型、非競争型は、ボランティアリーダーに多い傾向がみられた。(2)女性の社会参画を推進する要件については、全体としては「自治体や国の政策」がもっとも多くあげられているが、それ以外で職業リーダーに多いのは、「家族の協力」、「個人的努力」であり、「女性の連携」「女性団体・グループ活動」などは、ボランティア活動リーダーが多くあげていた。(3)上の結果から、男性優位である職業組織のリーダーよりも、柔軟な組織であるボランティア活動リーダーに新しいリーダー像がみられる。
|