1998 Fiscal Year Annual Research Report
生き方についての高校生の学習実態と教員の指導効果に関する研究
Project/Area Number |
09410080
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
佐藤 全 国立教育研究所, 教育経営研究部 (50004114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 稔 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (00196106)
坂野 慎二 国立教育研究所, 教育経営研究部, 主任研究官 (30235163)
小松 郁夫 国立教育研究所, 教育経営研究部, 室長 (10130296)
坂本 孝徳 国立教育研究所, 企画調整部, 企画調整官 (10149297)
菊地 栄治 国立教育研究所, 教育経営研究部, 主任研究官 (10211872)
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Keywords | 生きる力 / 生活力 / 進路選択 / 自己実現 / 転業 |
Research Abstract |
1 学校教育による生活能力形成に関する調査結果の分析 平成10年3月に、3県の4市の成人3000人を対象に実施した調査は、回収率48%であった。義務教育の学校での生活能力形成についての国民の自己評価結果の概要は次のとおりである。すなわち、日常生活に必要な読み書き能力は学校で身につけたという回答が多かったが、「社会や他人のために尽くすこと」「物やお金を大切にすること」「生命を大切にすること」については学校で身についたか否かどちらとも言えないとの回答が50%を上回った。 2 「生きる力」についての指導主事の概念把握に関する調査の実施 平成10年10月に、47都道府県の教育センターの教育経営研究部所属の指導主事を対象として、教育課程審議会の審議のまとめが総合的学習の時間で育成することを期待している「生きる力」を、どのように受けとめているかについて記述調査を実施した。回収率は5割であり、「生きる力」の概念把握は「全人的な力」「問題解決能力」「自己教育力」「その他」に大別される回答内容であった。 3 高校生の「生きる力」の実態と育成計画についての聞き取り調査の実施と継続 生徒指導が困難で、中退率の高い普通科高校の授業参観を行い、校長との面接調査を実施した。或る高校では、食生活実態調査の結果、朝食を食べない者が4割強もおり、学校で朝食を食べるものが1割強であり、生きる力の基礎要件ともいえる基本的生活習慣の未形成という実態が明白であったが、「基礎学力を充実して自ら求めて学ぶ学習習慣を身につけ、知性の開発をめざす」ことを目標のひとつに据えて、大胆な教育課程改革を目指しているので、その経過と成果の観察を続行する予定である。
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