1998 Fiscal Year Annual Research Report
混合モティーフ理論と代数的多面体のscissors合同群の理論
Project/Area Number |
09440019
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
花村 昌樹 九州大学, 大学院数理学研究科, 助教授 (60189587)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 正章 九州大学, 大学院数理学研究科, 教授 (30030787)
金子 昌信 九州大学, 大学院数理学研究科, 助教授 (70202017)
|
Keywords | 混合モティーフ理論 / Chow群 / 三角圏 / 分解定理 / t-構造 / 代数多面体のscissors合同群の理論 / ツイストコホモロジー / Riemannの不等式 |
Research Abstract |
1。 混合モティーフ理論 (1) 体k上のうえの混合モティーフ層(mixed motivic sheaves)のなす三角圏(triangulated category)D(k)が構成された。論文1にまとめられた。これは、1980年代はじめ、Beilinson等に予想されていた理論である。混合モティーフ層はその応用もふくめ、大きく数学界で注目されている。 (2) 混合モティーフ層の圏D(k)がt-構造をもつための条件が論文2で考察された。高次Chowに対するMurre,Beilinson-Souleの予想からその条件がしたがう というのが結果である。t-構造の核を考えることにより、混合モティーフ層のアーベル圏の候補が得られる。 (3) 射影代数多様体にその混合モティーフ(あるD(k)の対象)を対応させるこができることを示した(論文3)。 D(k)の定義自体は非特異射影代数多様体を用いるが、cubical hyperreso1utionという技法により、射影代数多様体を非特異なもので置き換えられることをつかう。 (4) 位相的層についての分解定理とは、代数多様体の間の固有写像による定数層の順像が交叉複体の直和に分解するという主張である(Beilinson-Bernstein-Deligneによる)。この類似定理を混合モティーフ層について定式化し、それをいくつかの特別な場合に証明し、その応用を見つけることが興味深いことである。この研究はその原理的解決がA.Cortiと論文4においてなされている。さらに実際にモデュラー多様体へ応用ができる形で米国のB.Gordon,オランダのJ.Murre両氏と共同研究が進行中である。 2。 代数多面体のscissors合同群の理論 分担者の吉田正章氏と代表者の花村はツイストコホモロジーに対するホッジ理論の応用を研究し論文Hodge structures on twisted cohomology and twisted Riemann's inequality,Iにまとめた。ツイストコホモロジーを研究するのに、ホッジ理論が有用であることは興味深い。我々はこの結果を高次元の場合に拡張することを、研究目標にしている。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] M.Hanamura: "Mixed motives and algebraic cycles,II" (submitted).
-
[Publications] M.Hanamura: "Mixed motives and algebraic cycles,III" Mathematical Research Letters. (to appear).
-
[Publications] M.Hanamura: "The mixed motive of a projective variety" CRM Proceedings of Banff conference on algebraic cycles. (to appear).
-
[Publications] A.Corti and M.Hanamura: "Motivic decomposition and intersection Chow groups,I" Duke Math.J.(to appear).
-
[Publications] M.Hanamura and M.Yoshida: "Hodge structures on twisted cohomology and twisted Riemann‘s inequality" Nagoya Math.J. (to appear).