1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09440027
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
板東 重稔 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40165064)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 正典 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30124548)
浦川 肇 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50022679)
西川 青季 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004488)
井関 裕靖 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90244409)
高木 泉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40154744)
|
Keywords | アインシュタイン / 調和写像 / カルノー群 / グラフのラプラス作用素 / トーリック多様体 / 反応拡散方程式系 / 複素クライン群 / 二木指標 |
Research Abstract |
●板東は、ケーラー多様体や複素正則ベクトル束のアインシュタイン計量の存在問題を研究した。また、それに関連して定スカラー曲率のケーラー計量の存在・一意性問題を研究した。 ●西川は、上野慶介氏(山形大学)と共同で、負曲率等質多様体間の調和写像の無限遠境界値問題と、複素双曲型空間形の間の調和写像の複素解析性に関して研究を行った。境界までC^4級にのびる固有な調和写像で、理想境界上で非退化なCR写像であるものは、正則写像に他ならないことを示した。 ●浦川は、調和写像、ヤングミルズ接続などの研究を引続き行なう一方、それらの手法を離散化してグラフ上で行ない、有限、または無限グラフのラプラス作用素のスペクトル、グリーン核などの評価、調和写像の離散的なアナロジーなどの研究を行なった。 ●石田は、トーリック多様体と密接な関係のある(有理)扇の拡張である実扇を研究した。実扇上の次数付き外積加群のカテゴリーを導入し、そこでの双対化関手を定義し、セールの双対性定理やポアンカレの双対性定理に相当する定理を示した。 ●高木は、生物の形態形成の基礎モデルとしてA.GiererとH.Meinhardtによって提唱された反応拡散方程式系に関する研究と、赤血球の形態変換のモデルとなる曲げエネルギー汎函数に対する制約極値問題に関する研究を行った。 ●井関は、実双曲空間に作用するクライン群のエントロピー剛性および凸ココンパクト性に関する研究を行った。凸ココンパクトなクライン群の極限集合のハウスドルフ次元と、群のコホモロジー次元の間の不等式に関する予想を部分的に解決した。 ●中川は、板東・Calabi・二木指標について研究し、Fano多様体の場合にわかっていたいくつかの性質を、一般の射影的代数多様体のKahler類にまで拡張した。ある仮定の下で、板東・Calabi・二木指標の羃単部分群のLie環の上の消滅や、板東・Calabi・二木指標の群の指標へと持ち上げの存在を示した。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] S.Nishikawa: "Homogeneous manifolds of negative curvature and harmonic maps"数理解析研究所講究録. 1104. 137-144 (1999)
-
[Publications] H.Urakawa: "On invariant projectively flat affine connections"Hokkaido Math. J.. 28. 333-356 (1999)
-
[Publications] H.Urakawa: "Eigenvalue comparison theorems of the discrete Laplacians for a graph"Geometriae Dedicata. 74. 95-112 (1999)
-
[Publications] A.Katsuda and H.Urakawa: "The Faber-Krahn type isoperimetric inequalities"Tohoku Math. J.. 51. 267-281 (1999)
-
[Publications] I.Takagi: "Stability of spiky patterns in an activator-inhibitor system"Proceedings of the Workshop: Nonlinear Partial Differential Equations and Related Topics. (1999)
-
[Publications] Y.Nakagawa: "Bando-Calabi-Futaki charaders of Kahler orbifolds"Math. Ann.. 314. 369-380 (1999)
-
[Publications] 石田正典: "トーリック多様体入門"朝倉書店(出版予定).