Research Abstract |
1. 平成10年10月5日,6日,7日の3日間,フランスのChristian Hess氏と,韓国のJai Haui Kim氏を交え,研究集会「確率ファジイ解析とその周辺II」を佐賀大学で開催し,次のようなテーマについての講演と,現状と展望についての検討を行なった. (1)Multufunctions(I),(II),(III),(IV),(2)Strong convergence of best approximations,(3)Fuzzy stochstic differential equations,(4)Fuzzy measure and their approximations-evaluation problem,(5)Fuzzy measure and Choquet integral(I),(II),(6)Convergence in graph for fuzzy valued martingales and Smartingales.Fuzzy martingeles. 2. Fuzzy集合の収束の概念はいろいろ考えられるが,fussy集合を基礎の空間と[0,1]区間の直積空間の部分集合と捉え,そのグラフの収束を考えるのが自然である.そこで,これにより新しい収束の概念を導入して,従来の収束との関係を論じた.また,基礎の空間が反射的ならば,ノルムが一様可積分なfuzzy値martingale,supermartingale,submartingaleがこの収束について収束することを示した. 3. Fuzzy値確率変数の収束を論ずるとき,レベル集合の収束を示し,それを重ね合わせることにより,元のfuzzy集合の収束を示すという手段を用いるのが普通である.しかし,レベル集合の族の濃度は可算ではないので,概収束等を言うときには除外集合の扱いについて注意を要する.そこで,収束についての可分性という概念を導入し,少なくともHausdorff収束とKuratowski-Mosco収束については,可算稠密なレベル集合が収束すれば,元fuzzy集合もグラフ収束することを示した.また,これを用いて,大数の法則が成立することを示し,さらに,非有界な場合にも,基礎の空間が有限次元ならば大数の法則が成立することを示した.
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