1997 Fiscal Year Annual Research Report
新手法を用いた電子と環境分子との共鳴散乱に関する包括的研究
Project/Area Number |
09440152
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
カレル フレデリックジョン 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (40262365)
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Keywords | 電子分光器 / 差動排気 / 共鳴散乱 / 低エネルギー / 環境分子 / 振動準位 / トロコイダルアナライザー |
Research Abstract |
本研究において必要となる、高分解能、高感度、高安定な新たな電子分光器を特別に設計した。そのための真空槽及び排気系システムの設計を同時に行った。 分光器の設計にあたり、マンチェスター大学のリ-ド教授にレヴュ-を受けることとし、設計を完了させた。この分光器は縦に並べられた二つで一組のエネルギー選別器と同型の反対側に位置する二つで一組のエネルギー分折器からなり、選別器と分折器の両方を通って出てくる電子の軌道のずれを打ち消すよう設計した。さらに、電子の軌道のずれと分散の補正の打ち消しは、選別器を出て衝突領域に入り、分折器へと移動する電子ビームの軌道を考えることにより行われた。 真空槽の排気システムは差動排気システムを用いた。それにより分光器は、高感度、高安定のために必要な十分に高いガス密度で使用でき、しかも電子光学はガスによって汚染されないように設計した。 電源を制御するためのコンピュータが本研究のため設計された。このシステムでは必要な電圧のすべてをコンピュータでコントロール出来る。そして、このシステムの長時間のドリフトやリップルはそれぞれの電源において1meV以下にしてある。 これらの3つのシステムは現在立ち上げ中であり、近い将来完成する予定である。
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