1997 Fiscal Year Annual Research Report
非定常過程における地表面特性のモデル化に関する研究
Project/Area Number |
09440168
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
塚本 修 岡山大学, 理学部, 教授 (40027298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米谷 俊彦 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (00025412)
大滝 英治 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (40033120)
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Keywords | 地表面フラックス / 日射量変動 / 大気境界層 / 陸面過程 / 非定常過程 |
Research Abstract |
本研究では長期間にわたる地表面フラックス測定をもとにして、外部条件(放射量や風速、降雨など)が変化する状況をできるだけ多くとらえて、それが地表面フラックスや接地境界層の構造にどのような影響を与えるかを見出し、モデル化することを目的にしている。そのために、初年度にあたる本年度にはできるだけ様々な場所で地表面過程の長期観測を行ない、対象とする外部条件の変化する状況を抽出する作業を行なった。その中にはこれまで蓄積されてきたデータを改めて解析したものも含まれる。国内の1つの観測と海外における2つの観測例についてはすでに報告にまとめた。 本研究で購入したシンチロメータが昨年秋に納入されたので、それを用いた地表面観測を11月に行なった。これには渦相関法による従来の方法も併用してシンチロメータの検証データとした。また、上空の大気境界層の構造を電波や音波を用いたレーダーによって同時観測することで地表面の変化が上空にどのように伝搬するかをさぐる実験を試みた。これらの結果は現在解析中であるが、大変興味深い結果が得られた。 今後は現在の解析を継続してまとめあげる予定で、これらの観測結果の中から(1)日射量の変動に伴うもの、(2)夜間の大気放射量の変動に伴うもの、(3)風速の変動に伴うもの、(4)降雨に伴うものの4つの項目について、それぞれの変化の状況を統計的にまとめてモデル化につなげてゆく。 さらにシンチロメータを有効に活用して、観測対象については、海面上や植物群落、あるいは複雑地表面に拡大して様々な条件のデータの取得を図る。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 塚本修, GAME/AAN: "自動観測ステーションPAMによる地表面過程の観測" 日本気象学会1997年秋季大会 講演予稿集. 72. 361-361 (1997)
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[Publications] 塚本修,GAME/Tibet: "チベット高原における自動気象観測" 日本気象学会関西支部例会講演要旨集. 81. 12-15 (1997)
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[Publications] 青木正敏, 塚本修ほか: "Evaluation of Surface Fluxes over a Paddy Field in Tropical Environment" J.Japan Soc.Hydrol.& Water Resour.11. 39-60 (1998)