1998 Fiscal Year Annual Research Report
インバース法を用いた海洋リモートセンシング解析アルゴリズムの開発研究
Project/Area Number |
09440169
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大石 友彦 東海大学, 理学部, 助教授 (20231730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 直樹 東海大学, 海洋学部, 講師 (50198652)
斎藤 寛 東海大学, 海洋学部, 講師 (50235066)
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Keywords | 海洋リモートセンシング / インバース法 / アルゴリズム |
Research Abstract |
ニューラルネットワークを用いた可視域リモートセンシングデータ解析アルゴリズムの開発を行った。同アルゴリズムを用いて、ADEOS/OCTSで観測データから植物プランクトン濃度、懸濁物濃度および溶存有機物濃度の抽出を行った。適用したデータの海域は三陸沖である。同海域はOCTS観測時において現場観測が行われており、アルゴリズムの検証に適している。抽出された植物プランクトン濃度は、現場観測とよい一致が見られた。また、植物プランクトンの分布は、標準プロダクトと比較的似た結果であった。他の成分については、観測およびプロダクトにないため比較はできなかった。しかし、本アルゴリズムは、きわめて早い処理能力を有し、多成分の情報抽出ができるため、本研究の目標である次世代解析アルゴリズムの有力な方法の一つになるであろうことが予想される。 開発した可視域リモートセンシングデータ解析アルゴリズムの現場検証のために、光音響法を用いた吸収計の開発を行った。本方法は実質的に散乱交に起因する誤差は無視できるため、既存の方法に比べ、より正確な吸収スペクトルを求める事が出来るという特徴を有している。本方法を用い、グラスファイバ上に残った植物プランクトンの光吸収スペクトルを測定し、,既存の方法を比較検討した。その結果、基本的には同様なスペクトルを得た。しかし、近赤外では、本方法で得られたスペクトルの方が低い値を示していた。これは、散乱の影響で説明する事ができ、本方法の有効性が示された。
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[Publications] T.Oishi et.al: "Spectral Absorption of phytoplankton based On Photoaccoustic method" Ocean Optics. 14. 1039-1041 (1998)
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[Publications] A.Tanaka,T.Oishi,et.al: "Application of the Nearal Network to OCTS Data" Ocean Optics. 14. 1042-1057 (1998)