1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09440198
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
篠原 久典 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (50132725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 俊樹 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50262845)
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Keywords | 金属内包フラーレン / スカンジウム / 単離 / ^<13>C-NMR / シンクロトロンX線構造解析 / STM / STS / クラスター科学 / C80フラーレン |
Research Abstract |
スカンジウム(Sc)原子を2個内包した金属内包フラーレン,Sc2@C82(I,II)およびSc2@C86(I,II)を初めて生成、分離・単離することに成功した。現在までに、生成、単離されているSc2個入りの内包フラーレンは、Sc2@C74とSc2@C84の3つの構造異性体のみである。今回は、一個入りの内包フラーレンで観測されている、C82フラーレンに内包されたスカシジウム内包フラーレンの生成、分離に成功した。また、Sc2@C82の吸収スペクトル空のC82のスペクトルと異なり、長波長側に、Sc原子からC82ケージへの電子移動NMRによる構造解析によりこれらのスカンジウムフラーレンの対称性を決定できた。 また、今年度の大きな研究実績として特記すベきは、C80フラーレンの生成と単離に成功したことである。C80フラーレンはその生成量が少ないために、現在まで、D2対称性をもつ異性体の他は、生成、単離されていない。われわれは、今回、Feを触媒としてグラファイトに混入させることにより生成した混合ロッドのアーク放電は、C80を多量に生成することを発見した。^<13>CNMRやシンクロトロンX線構造解析を用いて、今回新たに単離した、C80フラーレンの構造を進めている。さらに、C90までのスカシジウム内包フラーレンの生成と単離も成功した。 また、STM/STSの実験を行うことにより、これらの単一分子の金属内包フラーレンのやフラーレンの"バンド・ギャップ"を決定することができる。本研究によって、金属炭素ナノ集合体がもつ新規な構造特性および特異な物性が解明され、今まで未知の分野であったクラスター科学と物質科学のフロンテイアを切り開くことを切望する。
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[Publications] S.Hino: "Photoelectron Spectra of Mono-Metal Atom Containing…" Chem.Phys.Lett.300. 145-151 (1999)
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[Publications] C-R.Wang: "Metallofullerenes Sc2【.encircleda.】C82 (I,II) and Sc2【.encircleda.】C86…" Chem.Phys.Lett.300. 379-384 (1999)
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[Publications] T.Chijiwa: "Fullerenes Found in the Permo-Triassic Mass…" Geophys.Res.Lett.26. 767-770 (1999)
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[Publications] K.Mukhopadhyay: "A Simple and Novel Way to Synthesize…" Jpn.J.Appl.Phys.37. L1257-L1259 (1998)
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[Publications] K.M.Allen: "Isomer SPecific Intercalation Chemistry:" J.Am.Chem.Soc.118. 6681-6689 (1998)
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[Publications] T.J.S.Dennis: "Isolation and Characterization of the Two Major…" Chem.Commun.619-620 (1998)
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[Publications] H.Shinohara: "Endohedral Metallofullerenes : Structures" JAI Press, 250 (1998)