1998 Fiscal Year Annual Research Report
ジャワ島サンブンマチャン出土人類脛骨の年代学的研究
Project/Area Number |
09440283
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
松浦 秀治 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (90141986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 恵 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助手 (40302997)
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Keywords | インドネシア / ジャワ原人 / 年代 / 化石骨 / 成分分析 / 人類進化 / 古人類学 / 人類学 |
Research Abstract |
インドネシア、ジャワ島中部のサンブンマチャンからは、1977年に著しく化石化したヒトの脛骨骨幹片が採集された。この骨は表面採集品であるため、その出土層位に関する記録がなかった。サンブンマチャンでは、哺乳動物化石包含層が2層準確認され、一方(カブー層)はジャワ原人に時代、他方(セトリ層)はソロ人(旧人)の時代に対比するものと考えられている。件の脛骨の古さについては、フッ素分析による予備的検討が試みられ、脛骨が化石人類のものであることは強く支持されたものの、出土層位を特定するまでには至らなかった。 本研究は、フッ素の他、骨中に含有される種々の元素を指標とする新たな年代判定法をこの脛骨に応用し、その層序的年代を明らかにしようとするものである。 本年度は、まず平成9年度に引き続き、サンブンマチャン産脊椎動物化石について、ICP発光分析法による多元素分析を行い、化石を構成する成分に関する地球化学・年代学的検討を加えるとともに、分析データの多変量統計解析を行うことによって、サンブンマチャン人類化石の出土層準判定用基準データを作成した。次に、サンブンマチャン産ヒト脛骨を同様に多元素分析し、前述の基準データとの対照により、出土層準の検討を試みた。その結果、人類脛骨に関しては、カブー層に由来する可能性が高いことが示唆された。本研究の成果は1973年に当遺跡で発見された化石人類頭蓋の年代学的研究にも将来資するものと考えられる。
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Research Products
(1 results)